芸能

ハロプロアイドルはなぜ潔く引退するか 背景にキャリアサポート

卒業生太刀の進路はさまざま(Berryz工房。2014年撮影、時事通信フォト)

卒業後の進路はさまざま(右から徳永千奈美、清水佐紀、嗣永桃子。2014年撮影、時事通信フォト)

 元Berryz工房の徳永千奈美(28)が、2月末をもって芸能界を引退した。海外留学の経験を活かし、今春から「英語を使ったお仕事」に就くという。さらに3月3日、同じくBerryz工房の元メンバーである清水佐紀(29)が一般男性と結婚し、11月末をもって専属マネジメント契約を終了するとともに芸能界を引退することも発表された。

 近年でも、ハロー!プロジェクトでは、アンジュルム中西香菜(23)、カントリー・ガールズ山木梨沙(23)といったアイドルたちが芸能界引退を選んだ(ともに2019年12月)。また、過去にさかのぼると、2017年6月、人気絶頂にあった元Berryz工房の「ももち」こと嗣永桃子(29)が「『幼児教育』の道に進みたい」と芸能界を引退したことは多くのアイドルファンに衝撃を与えた。それより前の2016年5月、ぽっちゃりキャラの「ズッキ」こと鈴木香音(22)が「福祉に関わるお仕事をしたい」と引退した時も、同様に驚きを持って受け止められた。

 アイドル業界では老舗ブランドであるハロー!プロジェクト所属の座を勝ち取り、日本武道館などの大舞台を経験した人気アイドルたちが、こうも潔く引退を決断することに驚かされる。特にハロー!プロジェクトでは、未成年のうちに芸能界デビューする例がほとんどだ。幼い頃から慣れ親しんだ業界を去り、全く新しい世界に身を置く不安はかなりのものではないのか。

 しかし、この「芸能界の外=全く新しい世界」という認識自体がもう古いもののようだ。なぜなら、ハロー!プロジェクトのマネジメントは変化してきていると言えるからだ。ハロプロの20年来のファンであるコンテンツプランナーで編集者の小沢あや氏は語る。

「2010年代以降、ハロー!プロジェクトの人気グループにも、アイドル活動をしながら大学受験・進学をするメンバーが多数出てきました。

 Berryz工房、そしてカントリー・ガールズを牽引した嗣永桃子さんは大学で教職課程を修了。その後、実際に“子どもの教育に携わる仕事につきたい”という理由で芸能界をスパッと引退していきました。鈴木愛理さん(26。元℃-ute)もアイドル活動をまっとうしながら慶應義塾大学環境情報学部を卒業しましたし、ハロプロ全体のリーダーも務めた和田彩花さん(26。元アンジュルム)は、美術史を学ぶために大学院まで進み、実際にアートやカルチャー領域のお仕事をしっかりと掴んでいらっしゃいます」(小沢氏)

鈴木香音は2016年に引退(時事通信フォト)

鈴木香音は2016年に引退(時事通信フォト)

関連キーワード

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト