ライフ

女性の健康課題をテクノロジーで解決 「フェムテック」への期待

フェムテックとは(写真/GettyImages)

フェムテックとは(写真/GettyImages)

 春風が頬をなでていく季節がやってきた。昨日までは晴れた空を眺めながら鼻歌を歌いたくなるような気分だったのに、今日は電車の中の人混みにイライラする。夫の「この炒め物、塩入れ忘れた?」という一言にカッとした後、どうしてこんなことで……と泣き出したくなった。ふと顔を上げると居間にかかったカレンダーが目に入る。あぁ、あと2日で生理予定日か──。

 程度は違えど、似た記憶を持つ人は少なくないだろう。感情面だけではない。生理前に感じる腰痛や月経(生理)中の下腹部痛、更年期の体のほてりなどに仕事や家庭の繁忙期が重なって、体調が万全でないなかでもやるべきことは待ってくれない。

 不快だしつらいけれど病気ではないし、みんなもそうだから──女性たちはホルモンの影響や月経の周期に伴う体調の変化を、時には脂汗を垂らしながら、時にはうつむきながらただじっと耐えてきた。しかしいま、そこに一筋の光が差しつつある。

女性の体に配慮した取り組みが企業で進む

「私の体でエクオールは作られているんだわ」

 日中のオフィスでつぶやいたのはロート製薬(本社・大阪市)でチームリーダーとして学術情報グループを束ねている八巻佳奈さん(40才)。エクオールとは、大豆イソフラボンを原料として腸内細菌から産生される、女性ホルモンと似た作用を持つ成分で、更年期症状を緩和する働きが期待できる。しかしこれを体内で作ることができる人は約2人に1人の割合。検査によって自分がどちらなのかが事前にわかれば、対策も取りやすくなる。

「まもなくやってくる更年期で、自分の体調がどう変わるのか、漠然と不安を抱いていました。仕事は続けられるのか、2人の子供の子育てはどうなってしまうのか――考えると不安が募るばかり。そんな折、会社が『エクオール検査』キットを使用する機会をサポートしてくれました」(八巻さん)

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン