芸能

長瀬智也、鶴竜、踊り子号… この春去りゆくものへ高田文夫氏の思い

高田文夫氏がこの春に去りゆくものへの思いを語る

高田文夫氏がこの春に去りゆくものへの思いを語る

 放送作家、タレント、演芸評論家で立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、この春に去りゆくものへの思いをつづる。

 * * *
“長瀬ロス”である。

 クドカン(宮藤官九郎)脚本『俺の家の話』。最終回、なにかが起きるとは思っていたが、まさか“スーパー世阿弥マシン”が大みそかの試合で死んでしまうとは。誰しもが父であり人間国宝である西田敏行が死ぬもんだとばかり思っていたら……、この3月で芸能の表舞台からは身をひく長瀬の姿とあのマスクマンの姿が重なり、胸にジーン。

 西田と同世代の私でさえまたクドカンにやられて涙だ。『あまちゃん』にも『いだてん』にもやられた。私の唯一の自慢は『タイガー&ドラゴン』で長瀬と共演したくらいだ。

 なんだって終わる季節だ。「散る桜 残る桜も散る桜」である。私のぜいたくな書斎の窓からは満開の靖国神社の桜と武道館の玉ネギが見え、右手に皇居、左手奥にスカイツリーが見える。東京のまん真ん中にいる。こんな時、なつかしい東京の人々の事を想い出す。

 お彼岸だったので立川談志師匠の家へお線香を送ったら、留守電に可愛いノン君の声(談志夫人。通称ノン君)。「もう10年たつのよ。いつまでも覚えててくれてありがとうネ」忘れる訳がない。

“V6”も26年間の活動で解散だろ。てっきり柴田と高田も入れて“V9”を目指すもんだと思っていた。

 横綱鶴竜も20年で引退表明。“東関部屋”も35年で閉鎖。高見山が愛くるしい顔で「2倍、2倍」ってやってたのに。たしか人気者、高見盛が継いでたんだけどな。

 そうそう、特急「踊り子号」185系も40年走って終わり。『伊豆の踊子』なんてもう若い人は読まないのかなァ。

 テレビ・ラジオもお別れの季節。話題になったのは『とくダネ!』22年の歴史に幕。司会の小倉氏が最後、百恵よろしくスタジオになにかをそっと置いていくという演出がありそうだと噂になったがその手はなかった。

 ウラの『グッとラック!』は志らく司会で、たった1年半でバッドラック。「麒麟がくる」と噂されてたが案の定、吉本の麒麟の川島がMCに。誰も話題にしていないが私は気がついた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
国内統計史上最高気温となる41.8度を観測した群馬県伊勢崎市。写真は42度を示す伊勢崎駅前の温度計。8月5日(時事通信フォト)
《猛暑を喜ぶ人たちと嘆く人たち》「観測史上最高気温」の地では観光客増加への期待 ”お年寄りの原宿”では衣料品店が頭を抱える、立地により”格差”が出ているショッピングモールも
NEWSポストセブン
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
【観光客が熊に餌を…】羅臼岳クマ事故でべテランハンターが指摘する“過酷すぎる駆除活動”「日当8000円、労災もなし、人のためでも限界」
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
二階堂ふみとメイプル超合金・カズレーザーが結婚
二階堂ふみ&カズレーザーは“推し婚”ではなく“押し婚”、山田美保子さんが分析 沖縄県出身女性芸能人との共通点も
女性セブン
山下美夢有(左)の弟・勝将は昨年の男子プロテストを通過
《山下美夢有が全英女子オープンで初優勝》弟・勝将は男子ゴルフ界のホープで “姉以上”の期待度 「身長162cmと小柄だが海外勢にもパワー負けしていない」の評価
週刊ポスト
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン