名古屋の嫁入りが豪華なことから、あっさりすませたい他地域の花婿一家との対立などが描かれる涙と笑いのホームドラマで、名古屋の両親を植木等、山田昌、花嫁をかとうかずこ、川島なお美ら地元縁のキャストも多く出演した。1996年放送の『名古屋嫁入り物語8』で婿を演じたのが、草なぎ剛だったことも懐かしい。
「最高のオバハン」中島ハルコもバツ2でかつては名古屋の花嫁。「嫁入り道具を道行く人にも見せつけるため荷台が透明のトラックで運び、(出戻りに通じるので)そのトラックは決してバックしない」など解説して、またまたいづみを驚かせていた。東海テレビの名古屋ドラマ魂をしっかり受け継いでいるのである。
そして久々に出た!「助さん格さんドラマ」。
セレブの愛人に「愛人のくせに調子に乗るんじゃないわよ!!」ときっぱり言ってのけるハルコのクリニックには、無表情な秘書の若杉慎之介(蕨野友也)と事務長の大谷将(合田雅吏)がいて、何かあると二人は「ははっ」とばかりにハルコを守る。老舗ひつまぶし屋を乗っ取りにきた業者には「調べさせてもらったが」と悪徳ぶりを示す書類を印籠のごとくつきつけて追い返す。まるで助さん格さんである。合田雅吏は「水戸黄門」の五代目格さん。そりゃ、決まるってもんだ。
「政略結婚でよし」などハルコ節は強引に見えるが、その奥底には「人生いくつからでもやり直せる」「金銭に執着してみると生活が違って見える」など、生きる知恵がいろいろあるところを見逃してはいけない。忖度も遠慮もないオバハン。こんなオバハン主役も久々である。