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「経営者」として牧場を再生させた紗栄子の手腕

那須で牧場を経営する紗栄子。

栃木の「那須ファームヴィレッジ」の経営を立て直した紗栄子。

 桜の満開が東京よりも少し遅く訪れた栃木県の那須。のどかな畑が続く道を行くと、東京ドーム11個分の広大な牧場『那須ファームヴィレッジ』がある。

「いまお馬さんにおやつをあげるところだったんです」と、出迎えてくれた紗栄子は、昨年8月からこの牧場の経営者として働いている。ほぼすっぴんに少し泥がついたトレーナーというカジュアルなワークスタイル。牧場に遊びに来ている家族連れや若い女性達はすぐ気づき、

「紗栄子さん、ほんとにいる!」「一緒に写真撮ってもらえますか」と声をかける。その一人ひとりに気軽に応え、牧場のカフェや厩舎で働くスタッフからは、「社長、ちょっといいですか?」と呼びかけられ、細かく対応していく。

 同世代の女性達のトレンドセッターとして絶大な支持を得、ファッション雑誌の表紙など華やかに飾ってきた紗栄子。2人の息子の留学のため2017年にロンドンに移住した彼女が、住民票を栃木県に移し、那須の牧場を運営すると報道された時、なぜ突然? と驚いた人も多いかもしれない。でも実際に牧場でスタッフたちと草をむしり、馬達にえさをやり、動きまわる紗栄子の姿は、とても自然に溶け込んでいた。

「しばらくは那須に腰を落ち着けるつもりです。東京でお仕事がある時は通って、子供達が今はオンライン授業で宮崎の両親のところにいるので、那須・東京・宮崎の3拠点にして。どの場所もそれぞれのよさがあって気持ちも切り替えられるのでこの生活、なかなかいいんですよ」

 もともと、紗栄子がプライベートで乗馬をするために訪れていたというこの牧場。昨年5月に、経営者が変わり従業員の雇用やそこにいる馬たちの行く末が危ぶまれていると聞き、いてもたってもいられなくなったという。

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