1997年8月、那須岳を登頂された両陛下。以降、毎年のように登られた(写真/AFLO)
ご長女の愛子さまがお生まれになると、両陛下はまだ幼い愛子さまを連れて、ご一家で山に登られるようになった。特に、栃木の那須岳は“天皇ご一家御用達の山”と呼べるほどに親しまれている。
「ご一家は夏休みに那須御用邸で静養されることが多く、那須岳には陛下お気に入りの登山コースもありますから、これまで何度も登られています。愛子さまの初登頂は2009 年、8才のとき。陛下は休憩のたびに愛子さまを気にかけ、話しかけておられたのが印象的でした」(前出・宮内庁関係者)
直近の那須岳登山は2016 年8月。療養中の雅子さまが前年、12年ぶりに園遊会に出られるなどご快復傾向にあった時期で、ご一家そろって4年ぶりの登山となった。
「登山客に気さくに声をかけられるなど、雅子さまにも笑顔が見られ、自然体のご様子がうかがえました。当初の予定とは別のルートに出られてまで、登山客に声をかけに行かれたほどです。愛子さまも、登山客の連れた犬をご覧になり“かわいい”とうれしそうになでられていました」(居合わせた登山客)
ご一家にとって山での時間は、かけがえのない“家族の時間”だった。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは次のように話す。
「天皇陛下はお若い頃、“登山とは頂上を目指すもの”とのお考えでした。ですが、年を経るにつれてその姿勢は変わり、上皇陛下と同じように、途中の草花など自然を楽しむようになったそうです」
山との触れ合いの楽しさを、いまはご一家で共有されているのではないだろうか。
※女性セブン2021年5月6・13日号
1980年7月、20才のときに初めて登られた雲取山(写真/時事通信社)
1967年の夏、陛下は乗鞍岳に初めて登られた
1987年8月、2泊3日で白峰三山を縦走された(写真/時事通信社)