芸能

劇団四季 コロナ禍で再認識した浅利慶太の教え「下手でも一生懸命やれ」

『キャッツ』東京にて上演中 写真提供/劇団四季

『キャッツ』写真提供/劇団四季

「舞台芸術は不要不急」──コロナ禍において困窮するエンタメ業界には、容赦のない批判が寄せられた。劇団四季は、客席、舞台、稽古場など、あらゆる場所で万全の感染対策を試みたが、再開直後に俳優のコロナ陽性が発覚する。この窮地を劇団はどう乗り越えたのか。

 万全の対策を講じ、昨年7月14日からいち早く上演再開にこぎ出した劇団四季だったが、ほどなく1つの大事件が起きた。神奈川県で上演を予定していた『マンマ・ミーア!』の出演予定者に、コロナ陽性者が出たのだ。代表取締役の吉田智誉樹さんはいう。

「劇団で初めての陽性者でした。そのとき出演中だった俳優ではないので、公演そのものを中止する必要はなかったのですが、お客さまに不安を与えるようなことはあってはならない。公演は一時中止して、全員にもう一度PCR検査を受けてもらいました。2日間の休演ののち、全員の陰性が確認できたため、無事に公演を再開することができました」(吉田さん)

 米ハーバード大学の研究では、新型コロナウイルスの流行は、2022年まで続くと見通されている。吉田さんは、「この報道の通りなら、それまでの間、生き残るための準備をするしかない」と語った。

 いつか必ず訪れる日を信じて待つ—世界中の人が胸に秘めているかすかな希望は、4月16日に全国公演が開幕した『劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~』にも込められている。『The Bridge』で初めてオリジナル作品の演出を務める荒木美保さんは、公演が延期されている間、使用する楽曲に『美女と野獣』の「人間に戻りたい」が急遽追加されたことを明かした。魔法で家具に変えられて城に閉じ込められていた人々が、元の姿に戻る日を待ち望む、希望に満ちた曲だ。

関連記事

トピックス

長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
【二大ヒーロー夢の初対談】60周年ウルトラマン&55周年仮面ライダー、古谷敏と藤岡弘、が明かす秘話 「それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれた」
週刊ポスト
小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン