北京市中心部にある故宮博物院がある紫禁城や天壇を含む北京旧市街の地下にも、活断層が走っており、懐柔地区などの市近郊地区ほどではないが、最近、動きが活発化していることも分かっている。論文では「安全のために、これらの活断層の上には可能な限り建築計画は少なくするべきだ」と提言している。
論文によると、北京では記録に残っているだけでも1700年前からこれまで600回近くの地震を経験しており、そのうちの数十回はマグニチュード7を超えたと推定されている。清朝の康煕帝治下の1679年9月2日、北京北東部の平谷地区の地下を震源地とするマグニチュード8の直下型地震が発生し、数万人が死亡した。1976年7月28日には、北京の南150kmの河北省唐山市付近を震源地としたM7.5の直下型地震が発生し、唐山市は壊滅的な被害を受け、25万人が死亡している。論文は「北京平野では、これら2つの地震と同様の地震がいつ起きても不思議ではない」と警告を発している。