芸能

『青天を衝け』、注目は2人の「平」 堤真一、岡田健史の演技が光る

共演は

『青天を衝け』で注目の堤真一

 吉沢亮が「日本資本主義の父」実業家・渋沢栄一を演じて話題のNHK大河ドラマ『青天を衝け』。注目すべきは「平」がつく2人の登場人物だという。コラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 いよいよ主人公の渋沢栄一(吉沢亮)が一橋家の家臣となり、京都編が始まった大河ドラマ『青天を衝け』。レギュラーかと思われた徳川家康様(北大路欣也)が登場せず、大騒ぎとなったが、ここでは今後の物語でマークしたい「平」がつく人物ふたりについて書いてみたい。

「平」のひとりはもちろん平岡円四郎(堤真一)。旗本の家の生まれだが、短気なべらんめえのお兄いさんという雰囲気の円四郎は、推薦されて嫌々、一橋慶喜(草なぎ剛)に仕えるが、慶喜の人柄に感銘を受けて命がけでこの殿を守ると決意。身分に関係なく、鼻息荒く動き回る栄一と渋沢喜作(高良健吾)と知り合い、うちで働かないかと声をかけ、断られたのに「気が変わったら来な」と声をかけていた。

 先日放送された第13回「栄一、京の都へ」は、円四郎が主人公といってもいい展開だった。妻のやす(木村佳乃)には目尻を下げてデレデレの円四郎は、やすに「こんなの」と栄一と喜作の顔マネでふたりの人相を説明。一方、京では「なーにが新しい世だ!!」と他藩の殿様の発言を目を三角にして批判したり、ドジな栄一たちに「はあっ!?」「そんなこったろうと思ったぜ」と呆れ顔になったりと、次々顔芸を炸裂させる。

 だが、締めくくりは無鉄砲なふたりが生き残ってきたことに感心し、「悪運が強いところも気に入ってる」と笑顔だった。

 これまで平岡円四郎は大河ドラマ『徳川慶喜』では新井康弘、『西郷どん』では山田純大が演じてきたが、攘夷派からは敵とみなされてきたせいか、あまりクローズアップされてこなかった。今回、堤真一が愛嬌たっぷりに演じてきた平岡の思い、生き方が渋沢にどう影響を与えるのかは重要だ。私の予想では渋沢の晩年、「俺の眼に狂いはなかったぜ」と幽霊として出てくるのではという気もする。

関連記事

トピックス

和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン