qqqqq

ザ・フォーク・クルセダーズの『イムジン河』発売中止から2年後の1969年、ミューテーション・ファクトリーによってリリースされた『イムジン河』

 ザ・フォーク・クルセダーズの楽曲『イムジン河』は、北朝鮮で作られた『リムジン江』という曲に独自の歌詞をのせたものだ。1967年にシングルとしてリリースする予定だったが、発売が中止されてしまった。当時の新聞は、発売元である東芝レコードが、在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)から抗議があったため、『イムジン河』のレコードは発売を見合わせると発表した、と伝えている。

 そんな『イムジン河』だが、2002年の日韓共催サッカーワールドカップ開催も追い風となり、発売中止から34年を経て2002年3月に発売され、10万枚を超えるヒットとなった。THE ALFEEの坂崎幸之助は、同年7月に放送されたNHK・ETVのドキュメンタリー番組『イムジン河 私を変えた歌』などで、中学生の頃に『イムジン河』の発売中止に大きなショックを受けたことを語っており、元メンバーの加藤和彦さん(享年62)、きたやまおさむとともに、ザ・フォーク・クルセダーズを再結成している。

 こういった動きがあってから、「放送禁止」とされた歌は数多くのミュージシャンにカバーされ、歌の魅力を伝え続けられている。

歌作りに規制は必要か

 そして昨今では、アーティストたちが楽曲を発表する場は、レコード(CD)発売やテレビ・ラジオに加え、YouTubeなどの動画配信も加わり、表現も自由になりつつある。

「確かに自分本位で制作・発表することはできますが、差別表現をしない、人が傷つくことをしないといった、人としての基本がわかっていないやつらもいて、非常に残念」と、フォーク・シンガーのなぎら健壱(69才)は嘆く。

「1960~1970年代に作られた曲には、当時一般に使われていた言葉を詞に盛り込んだ結果、時代を経て、言葉の持つ意味や差別に対する意識が変わり、放送できなくなってしまったものがたくさんあります。それを理解し、現在の基準に合わせて言葉をチョイスすることは必要です。とはいえ、当たり障りのない表現にしようと“忖度”するのは本末転倒です」(なぎら)

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン