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2021.05.17 16:00  女性セブン

放送禁止歌は解禁されても、炎上恐れた自主規制が増える現代の矛盾

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ザ・フォーク・クルセダーズの『イムジン河』発売中止から2年後の1969年、ミューテーション・ファクトリーによってリリースされた『イムジン河』

 ザ・フォーク・クルセダーズの楽曲『イムジン河』は、北朝鮮で作られた『リムジン江』という曲に独自の歌詞をのせたものだ。1967年にシングルとしてリリースする予定だったが、発売が中止されてしまった。当時の新聞は、発売元である東芝レコードが、在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)から抗議があったため、『イムジン河』のレコードは発売を見合わせると発表した、と伝えている。

 そんな『イムジン河』だが、2002年の日韓共催サッカーワールドカップ開催も追い風となり、発売中止から34年を経て2002年3月に発売され、10万枚を超えるヒットとなった。THE ALFEEの坂崎幸之助は、同年7月に放送されたNHK・ETVのドキュメンタリー番組『イムジン河 私を変えた歌』などで、中学生の頃に『イムジン河』の発売中止に大きなショックを受けたことを語っており、元メンバーの加藤和彦さん(享年62)、きたやまおさむとともに、ザ・フォーク・クルセダーズを再結成している。

 こういった動きがあってから、「放送禁止」とされた歌は数多くのミュージシャンにカバーされ、歌の魅力を伝え続けられている。

歌作りに規制は必要か

 そして昨今では、アーティストたちが楽曲を発表する場は、レコード(CD)発売やテレビ・ラジオに加え、YouTubeなどの動画配信も加わり、表現も自由になりつつある。

「確かに自分本位で制作・発表することはできますが、差別表現をしない、人が傷つくことをしないといった、人としての基本がわかっていないやつらもいて、非常に残念」と、フォーク・シンガーのなぎら健壱(69才)は嘆く。

「1960~1970年代に作られた曲には、当時一般に使われていた言葉を詞に盛り込んだ結果、時代を経て、言葉の持つ意味や差別に対する意識が変わり、放送できなくなってしまったものがたくさんあります。それを理解し、現在の基準に合わせて言葉をチョイスすることは必要です。とはいえ、当たり障りのない表現にしようと“忖度”するのは本末転倒です」(なぎら)

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