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東京・大手町、大規模接種センターでは受付の順番ちがあった(写真/JMPA)

 家族が恩恵にあずかることはよくあるようだ。神奈川県内のクリニックで働く女性看護師(35才)の場合はこうだ。

 女性は4月末、夫と一緒にワクチンを接種した。夫はメーカー勤務で医療従事者でもなんでもない。しかし女性は、勤務するクリニックのワクチン接種名簿に夫の職業を「病院勤務」として記入した。病院から内々に「各家族1人まで接種可能」という通達があったため、職場の仲間はみな同じことをしたという。彼女は「こんなことは、結構どこの病院でもやっているんじゃないかな」と説明する。

 東証一部上場のシステム関連会社「オービック」の野田順弘会長(82才)と妻で相談役のみづき氏(86才)が、医療従事者用のワクチンを4月に接種していたことが報じられて話題になった。しかし、もっと若い経営者が便宜を図ってもらったケースもある。

 愛媛県で起きたことだ。4月上旬、地元企業の30代の若社長が盲腸で入院。手術せずに薬で処置し、2日後に退院したという。しかし、実態は違った。

「後で聞いた話によると盲腸はワクチンを打つための口実で、病院と若社長の会社が業務提携をしている関係で便宜を図ったようです。夫婦でワクチンを打って帰ったと聞きました」(同病院に勤務する30代女性看護師)

 5月27日発売の『女性セブン』では、医師が自ら通うキャバクラのNo.1嬢に“先行接種”させたケースなど裏口接種の呆れる実態や、日本から会社経営者らが参加しているアメリカのワクチンツアーなどについてレポートする。

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