国内

大規模接種開始から約1か月 新型コロナワクチン、各自治体の取り組み

(共同通信社)

65才以上の高齢者の接種率はまもなく30%へ(共同通信社)

 5月24日に始まった新型コロナウイルスワクチンの「大規模接種」が追い風となったのか、“ワクチン後進国”だった日本国内の接種状況は急拡大。いまや65才以上の高齢者の約30%がすでに1回目を打ち終え、職場や大学などで行う職域接種の申請受付もスタートした。実際にワクチンを打った人たちからは“安堵の声”が漏れている。

 先進国の中でも後れをとっていたワクチン接種が急激にスピードアップしている。高齢者への接種はすでに1000万回を超え(6月10日時点)、菅義偉首相が掲げる「1日100万回」も夢ではなくなっている。追い風となった大規模接種も、スタート時の混乱は収束し予約や会場案内もスムーズに。すでに64才以下や、中高生への接種が始まっている自治体もある。副反応などの懸念点は残るものの、やはり接種した人からは「打ててよかった」「安心した」という声が多く聞かれる。

接種対象者も続々拡大中

5月31日(写真/アフロ)

5月31日(写真/アフロ)

 予約開始時には「やり方が複雑」「サイトにつながらない」と大きく報道された大規模接種センターも現在の予約率は1割程度となり、会場も閑散。6月8日には築地市場跡地にも接種センターが設置され、警視庁や東京消防庁の職員を対象に接種がスタート。接種を受けた人には証明書も発行されている。

6月9日(写真/アフロ)

6月9日(写真/アフロ)

(共同通信社)

警視庁や消防庁の職員の接種もスタート(共同通信社)

接種証明書も発行(写真/アフロ)

接種証明書も発行(写真/アフロ)

独自の「○○モデル」に注目!

 少しでもスムーズで、安心・安全な接種のため各自治体の会場ではさまざまな取り組みが実施されている。静岡県三島市では接種を受ける人はブース内に座ったままで、医師や看護師が会場内を移動する「三島モデル」で滞在30分、3密も回避できると話題に。

 トヨタ自動車のお膝元である愛知県豊田市の集団接種会場では「トヨタ生産方式」を応用し、動線を一筆書きでとるなど効率化を徹底。

皇室でも進む接種

 接種対象となる65才以上にあたるのは上皇陛下(87)、上皇后美智子さま(86)、常陸宮さま(85)、常陸宮妃華子さま(80)、三笠宮家の寛仁親王妃信子さま(66)、高円宮妃久子さま(67)、三笠宮妃百合子さま(98)の7名。三笠宮妃百合子さま以外の6名はすでに1回目の接種を終えられたことを公表している(写真は左上から常陸宮さま、信子さま、常陸宮妃華子さま)。

「送迎」「代行」「訪問」etc.で、多くの人に届けワクチン!

【会場への行き帰りも安心安全】

(共同通信社)

送迎バスも運行(共同通信社)

 接種会場までの送迎バス運行のほか、東京や大阪などではタクシー配車を手がけるウーバーはタクシー会社と連携し会場までの送迎を無料(各・最大2000円まで)に。

【在宅療養者にも丁寧に】

(共同通信社)

在宅接種も(共同通信社)

 自宅で療養し、接種会場や病院に行くことのできない高齢者には医師が在宅で接種。接種後は訪問看護師や訪問介護士が経過を観察する。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン