離乳食を食べさせる。「娘は好き嫌いなく何でも食べてくれます」(和さん)

離乳食を食べさせる。「娘は好き嫌いなく何でも食べてくれます」(和さん)

頑張れなかったら死んじゃうって焦る

 今年4月、将一さんの転勤で東京へと移り住むことになった和さんは、新たな治療法を探し続けていた。

 ところが、上京直後に腸閉塞が発覚。4月9日、和さんは「すぐに人工肛門造設の手術が必要」と告げられた。

「東京の病院は手術予定が2週間以上先までいっぱいで、夫を残し、娘と青森に戻って手術を受けることになりました」(和さん・以下同)

 和さんはそのときのことを日記にこう書き記している。

〈2021年4月14日

 大腸癌になって2年半。いつか人工肛門になるかもしれないって言うのは分かってたから心の準備はできてる。でも治るわけじゃない手術っていうのが辛い。今まで通りの生活できるかな? やってみなきゃわからないけど。大丈夫。わたしは置かれた場所で咲く。〉

 これまで、努めて前向きに闘病を続けてきた和さん。それでも術後は不安に苛まれた。新型コロナの影響で、面会が制限されていることも孤独感に拍車をかけた。

〈2021年4月18日

 本当に辛くて苦しくて怖くて癌になってはじめてもう頑張りたくないって思っちゃって。心折れたら死ぬってずっと思ってたから。こんなこと思っちゃったら本当に死んじゃう。ネガティヴに引っ張られそうで怖いって、でもどうしても頑張れなくて。どうしよう。死にたくないけど頑張れない。頑張れなかったら死んじゃうって焦って。

 インスタで「しんどい頑張れない」って言ったら、沢山の人が「大丈夫のんちゃんはいつもよく頑張ってるよ」「今は少しお休みして私たちに頼ってね」って言ってくれて超泣いた。私には応援してくれる沢山の人が付いてる。

 今はどうしてもショックで受け入れられないからみんなの力借りたいって思った。私が頑張れない分を埋めてもらえた気がして、すごく心が楽になった。〉

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