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大谷翔平オールスター「ホームラン競争」出場へ マドン監督の胸中と伝説への期待

ホームラン競争が大谷翔平のプレーに影響?(時事通信フォト)

ホームラン競争が大谷翔平のプレーに影響?(時事通信フォト)

 オールスターゲーム(7月13日開催)のファン投票中間発表で、大谷翔平(26)が52万6608票を集めてア・リーグ指名打者部門1位となっている。2位に倍近い得票差をつけており、出場は確実だ。

 さらに18日には、大谷が自身のインスタグラムで、オールスター前夜のホームランダービー参加を表明。日本人メジャー選手として初出場・初優勝を目指す。

 スポーツジャーナリストで「J SPORTS」解説者の出村義和氏が言う。

「MLBは大谷を今年のオールスターの目玉と考えてオファーしたのでしょう。現在、ホームラン王を争うパドレスのタティスJr.、ブルージェイズのゲレロJr.といった売り出し中のスラッガーと戦っても、大谷は十分勝てる実力を持っています」

 ただし、エンゼルスのマドン監督は内心穏やかではないだろう。ファン投票中間発表の後、マドン監督はホームランダービー参加について「力ずくでやめさせることはできない」としながら、「今のダービーは打者に疲労困憊をもたらす」と難色を示していたからだ。

 米在住スポーツジャーナリストが言う。

「ホームランダービーは選手の負担が大きく、後半戦の打撃不振につながりやすい。2017年にダービーを制したジャッジ(ヤンキース)は、シーズン前半に30本塁打を打ちながら、オールスター直後は極度の不振に陥った。メジャー現役最強打者と評されるエンゼルスのトラウトもダービー参加を拒否し続けています。マドン監督はチームの大黒柱の大谷が調子を崩すことを恐れていたのでしょう」

 しかし、前出・出井氏は「心配する必要はない」と語る。

「投打にフル回転の大谷ですが、ナ・リーグとの交流戦では代打に回ることが多く、休養も十分。ホームランダービーに参加できるのは、メジャーリーガーとしてこの上なく名誉なこと。このチャンスを活かして、後半戦に弾みをつけてほしい。オールスター本戦での二刀流出場も楽しみですね」

 オールスターでの日本人選手といえば、2007年にイチローが史上初のランニングホームランを達成してMVPに輝いた。大谷はそれを超える“伝説”を作れるか。

※週刊ポスト2021年7月2日号

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