国内

64才女性記者、2回のワクチン接種終え「こんなドキドキなかった」

(時事通信フォト)

2回のワクチン接種体験を64才オバ記者が振り返る(時事通信フォト)

 新型コロナウイルスのワクチンを打とうと思っているけど、副反応などの不安が拭えないという人もいるだろう。女性セブンの名物アラ還記者“オバ記者”こと野原広子が“ワクチン体験記”を綴る。

 * * *
「ワクチン接種、2回済ませたよ」と言うと、「え~っ、千代田区は早いね」とうらやましがる人と、「えッ! あのワクチン、打っちゃったの?」とドン引きの人と、2つに分かれる。

 私が住んでいる東京・千代田区は人口約6万7000人で、地方でいえば、やっと市になれるレベル。そのぶん住民サービスが行き届いているのか、64才の私は“最年少の高齢者”で、早々と予約ができた。

 とはいえ、そもそも私は注射が大っ嫌い!で、テレビから流れるワクチン接種シーンを目にするだけで生理的にムリ。

 そんなときにネットを開くと、私の気持ちを見透かしたようよ。

《ワクチンは効果がないばかりか、人類滅亡の一里塚。誰かの金儲けの餌食になるだけで、ひどい副反応に苦しむか、または10年後に死ぬよ》といった思わず食いつきたくなるような文面ばかり目に飛び込んでくるんだわ。《治験中のワクチンって、私らモルモットにする気かい?》とかね。

 だけどその一方で、思うわけよ。《日本人特有の同調圧力に屈して打つべきではない》という意見を、医療関係者や介護ヘルパー相手に言えるのかな、と。

 ワクチン接種をもし拒否したらどうなるか。職を手放すことになる人がどれほどいるか。

 厚労省は、「接種を受けることは強制ではありません。しっかり情報提供を行ったうえで、接種を受けるかたの同意がある場合に限り、接種が行われます」と言っているけど、たとえば医療関係の仕事をしている友人は、「同意なんて、そんなの聞かれもしなかったわよ」と憮然としてたよ。

 ともあれ、それとは別に、私には打つしかない事情があるんだわ。

 6月に入ってすぐ、茨城でひとり暮らしをしている母親(93才)が入院先の医師から「危篤」を告げられたのよ。なんとか持ち直したけれど、会えない日がもう2か月も続いている。

 今年の春、心不全で病院に担ぎ込まれたときに母は、「はぁ、いいよ。オラが行くとこは墓場」と言うから、「母ちゃん、墓場に行くまでには手順ってもんがあんだからな。ちゃんと病院に入院して、それなりの心づもりをさせてからにしてくろ」と言って笑い合ったの。その母の体に温もりがあるうちに「お疲れさま」と言って、先日まで毛染めをしたがっていた頭を撫でてあげたいではないの。そのためにワクチン接種が必要なら、問答無用だよ。

 そんなわけで、予約可能だと知らせる通知が来たから、すぐに予約手続きをした。

 で、1回目はチクンとしただけで終わったけど、実は2回目の接種前夜に大変なことになった。人生2回目の食中毒を起こしたの。

関連キーワード

関連記事

トピックス

東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
ルーヴル美術館での世紀の強奪事件は瞬く間に世界を駆け巡った(Facebook、HPより)
《顔を隠した窃盗団4人組》ルーブル美術館から総額155億円を盗んだ“緊迫の4分間”と路上に転がっていた“1354個のダイヤ輝く王冠”、地元紙は「アルセーヌ・ルパンに触発されたのだろう」
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
森下千里衆院議員(共同通信社)
《四つん這いで腰を反らす女豹ポーズに定評》元グラドル・森下千里氏「政治家になりたいなんて聞いたことがない」実親も驚いた大胆転身エピソード【初の政務三役就任】
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン