池袋の事故の現場付近には慰霊碑が設置されている。(時事)
今回の事故・裁判はさまざまな問題を提起している。松永さんは事件から2年以上たった今でも精神的に不安定になり、眠れない日が続く。時折、手の震えが止まらなくなり、月に一度、被害者支援都民センターで臨床心理士のカウンセリングも受けているという。そんな悲嘆と葛藤と苦悩の日々の中でも、被害者参加制度で裁判に参加し、交通事故撲滅活動を続けているのは、「2人の命を無駄にしたくない」という想いからだ。
ひとりでも多くの人が交通事故や運転について考えるきっかけとなったら、真菜さんと莉子さんの命をつないでいくことになるのではないだろうか。