2021年4月25日、名古屋市長選挙で当選確実となり、万歳する現職の河村たかし氏(時事通信フォト)
●その3「オッサンのお茶目は本人が思っているほど面白くない」
河村市長の呆れた行動は、今回に限ったことではありません。今年4月にも、特別展で名古屋城の「金のしゃちほこ」にかじりついていました。おそらく「自分がお茶目なことをすれば、みんな喜んでくれる」という自信があるのでしょう。
しかし、河村市長に限らず、オッサンのお茶目は本人が思っているほど面白くありません。まわりが笑ってくれるのは気をつかっているからか、あるいはお情けです。自分が今より20歳若かった頃、20歳年上のオッサンがお茶目なことをした場面で、はたしてどう感じたか。その時の居たたまれなさや痛々しいものを見たつらさ、作り笑いをする苦々しさを思い出せば、今の自分がどう見られているかわかるはずです。
さらに忘れてはいけないのは、愛知県知事のリコールをめぐる署名不正事件が明らかになったときに、河村市長がどんな見事な逃げっぷりを見せたか。あれだけ先頭に立って旗を振っていたのに、何の臆面もなく「自分は関係ない」「自分は被害者」とまで言い放ちました。そこまでの面の皮の厚さは、並のオッサンにはとうてい真似できません。
にもかかわらず、4月の市長選挙で5回目の当選を果たします。地元にしかわからない事情はきっとあるにせよ、全国の多くの人の頭上には「えっ、なぜあの人が当選?」という大きなクエスチョンマークがいくつも浮かびました。
市長選の際に対立候補に投票した名古屋市民はもちろん、河村市長に投票した市民の中にも、今回の件で「あの人物が市のトップなのは恥ずかしい……」と思い始めた人がいるかもしれません。そういう場合は、いい方法があります。河村市長に(あくまで例えとして)どんどん噛みつけば、新しいのに交換ということになるかも。まあ、かなり噛まれ強そうではありますけど。