「薬やめる科」の院長が教えるかかりつけ医と断薬するための手続き
かかりつけ医に相談する際には「お薬手帳」に加え、「薬の添付文書」、もしくは副作用が詳しく書かれた薬の副作用情報をネットからプリントアウトし、それを持っていく。さらに12種類以上の薬を処方されていたり、危険な組み合わせの薬を処方されている人に国民健保から定期的に送られてくる「お薬相談通知書」も医師の判断の材料になる。
「薬の効果には詳しくても細かい副作用まで覚えている医師はほとんどいないので、何も持参せずに『薬の副作用でこんな症状が出ているから減らしたい』と主張しても、『そんなわけない』と否定されることもしばしばあります。副作用の資料は大事で、私も患者さんと一緒に確認しています」
大切なのは医師との信頼関係
では、実際に、かかりつけ医に相談する時に気をつけることはなにか。医師によって薬を処方する基準には差がある。そのため、まずは医師の方針を聞くことが重要だ。それでも「断薬をしたい」という意思が揺るがないのであれば相談を進めていくが、大切なのは医師を納得させられるかだ。
「医師には『自分は適切な処方をしている』という自負があるので副作用に気づいていないこともあります。だから、ちょっとした目眩やふらつきなどの副作用もしっかり報告して気づいてもらう。仮に特定の副作用と思われる症状がなくても、10種類以上も服用しているなら、『薬でお腹いっぱいになってしまう』と訴えれば、考えてくれるでしょう」
それでも医師と折り合いがつかないときは、セカンドオピニオンという選択肢も視野に入れる。
「かかりつけ医にセカンドオピニオンを伝えることに躊躇する患者さんも多いですが、いまはセカンドオピニオンは一般的なので過度な心配はいりません。
セカンドオピニオン先は保健所の紹介だけでなく、インターネットで減薬を謳っている病院を探すとよいでしょう。また、薬に頼らない治療法が充実している病院を選ぶとさらにいいでしょう」