芸能

勝新太郎さん 愛妻・中村玉緒さんとの修羅場でも演じ切った役者魂

勝新太郎さんの発言を振り返る(写真/共同通信社)

勝新太郎さんの発言を振り返る(写真/共同通信社)

 時代の実像を探る有力な手がかりが週刊誌。1969年の『週刊ポスト』創刊当初の連載『衝撃の告白』では、銀幕の大スターや渦中の人物が、あんなことやこんなことを赤裸々に語り、人気を博した。1971年3月19日号に登場したのは、天下の名優・勝新太郎。あまりにも赤裸々で“衝撃”の連続だった勝の発言をいま改めて振り返る。

【※本特集では現在の常識では明らかに不適切な表現が引用文中に多々ありますが、当時の世相を反映する資料として原典のまま引用します】

「おれの童貞を奪ったの、だれだと思う? これが、おふくろの友だちなんだな。ある人の二号さんだった」

 6歳から長唄を習っていた勝新太郎は、1954年に大映『花の白虎隊』で俳優デビュー。1960年『不知火検校』の汚れ役で頭角を現わす。2年後、同作で共演した中村玉緒と結婚。以降、『悪名』『座頭市』『兵隊やくざ』はシリーズ化されるほどの人気となった。不動の地位を築いていた勝は、大胆な体験を語り始めた。

 終戦前日、13歳の奥村利夫(本名)は年増女の家に遊びに行った。赤ん坊を寝かせた肉感的な人妻は「さァ、利夫ちゃんもいらっしゃい」と部屋に呼び寄せると、真っ裸にさせた。利夫は成りゆきに任せるだけだった。昭和20年8月15日、日本が悲哀と安堵に明け暮れている頃、少年も異変を感じていた。

「チンの先がはれて、ウミが出るんだね。その人にいったら、三円くれて『お医者さんに行っておいで』といわれた」

 後日、兄の若山富三郎と立ち小便をしていると、自分と同じ症状だと気付いた。

「驚くなよ。兄貴が東京でリン(淋)を仕入れてきてその人にうつし、それをおれがいただいちゃったんだよ。それいらい、女性不信さ」

 これについて、若山が『週刊ポスト』にコメントを残している。

「利夫のヤツ、よくオレが手をつけた女にホレるくせがあって、カチ合うことがしょっちゅうあったよ。同じ血を引く兄弟だから好みが似るのかな。もっともいつもオレの後追いだったがね」

 豪放磊落な勝は結婚前の女性関係にも言及する。「瑳峨三智子のことかい。(中略)あけ方の五時ごろ、二人とも顔をマフラーで隠して旅館に入っていったよ」と思い返すと、取材に同席していた玉緒が「瑳峨さんはお兄さん(若山)ともあったんどすえ」と追随した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン
ネット上では苛烈な声を上げる残念な人がうごめいている(写真/イメージマート)
ネットで見かける残念な人たち…「朝ドラにイチャモン」“日本人じゃないと思う”の決めつけ【石原壮一郎さん考察】
NEWSポストセブン
荒川区には東京都交通局が運行している鉄道・バスが多い。都電荒川線もそのひとつ。都電荒川線「荒川遊園地前」そば(2020年写真撮影:小川裕夫)
《自治体による移動支援の狙いは》東京都はシルバーパス4割値下げ、荒川区は実質0円に 神戸市は高校生通学定期券0円
NEWSポストセブン
阪神の主砲・佐藤輝明はいかにして覚醒したのか
《ついに覚醒》阪神の主砲・佐藤輝明 4球団競合で指名権を引き当てた矢野燿大・元監督らが振り返る“無名の高校生からドラ1になるまで”
週刊ポスト
韓国整形での経験談を明かしたみみたん
《鼻の付け根が赤黒く膿んで》インフルエンサー・みみたん(24)、韓国で美容整形を受けて「傷跡がカパッカパッと開いていた…」感染症治療の“苦悩”を明かす
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
「戦争から逃れてアメリカ移住も…」米・ウクライナ人女性(23)無差別刺殺事件、犯人は“7年間で6回逮捕”の連続犯罪者
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン
大ヒット上映を続ける『国宝』の版元は…(主演の吉沢亮/時事通信フォト)
《映画『国宝』大ヒット》原作の版元なのに“製作委員会に入らなかった”朝日新聞社員はモヤモヤ  「どうせヒットしないだろう」とタカをくくって出資を渋った説も
週刊ポスト
米マサチューセッツ州で18歳の妊婦が失踪する事件が発生した(Facebookより)
【犯人はお腹の子の父親】「もし私が死んだらそれは彼のせい」プロムクイーン候補だった18歳妊婦の失踪事件「# findKylee(# カイリーを探せ)」が最悪の結末に《全米に衝撃》
NEWSポストセブン
不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)
「不倫の“証拠”には『強い証拠』と『弱い証拠』がある」探偵歴15年のベテランが明かすまず集めるべき「不貞の決定的証拠」
NEWSポストセブン
違法賭博胴元・ボウヤーが激白した「水原と大谷、本当の関係」
《大谷から26億円送金》「ヘイ、イッペイ。翔平が前を歩いてるぜ」“違法賭博の胴元”ボウヤーが明かした「脅しの真相」、水原から伝えられていた“相棒の素顔”
NEWSポストセブン