芸能

芸能界「NHKアナ好き」識者座談会 井上アナは「総合力がすごい」

座談会に参加した(右から)テリー伊藤氏、永島敏行氏 、生島ヒロシ氏

座談会で熱く語り合ったテリー伊藤氏、永島敏行氏 、生島ヒロシ氏

 東京五輪での開・閉会式実況でも注目され、朝や夜の顔として活躍するNHKのアナウンサーたち──。芸能界きっての「NHKアナファン」である、テリー伊藤氏(71)、生島ヒロシ氏(70)、永島敏行氏(64)の3人が、その魅力について語り合った。今回は、井上あさひアナ(40)について。(全4回の第3回)

 * * *

才色兼備の学級委員

生島:永島さんはNHKの情報番組で井上あさひアナと共演していますね。

永島:2009年から2年間、『産地発!たべもの一直線』という番組で共演しました。それまで男同士でガヤガヤやっていた現場に井上アナが加わった時は、才色兼備の学級委員が来たような感じで緊張しました(笑)。

生島:井上アナはNHKを代表する昔ながらの正統派アナウンサーです。和久田麻由子アナ(32)や桑子真帆アナ(34)は話し言葉がベースで語りかけるようなスタイルですが、井上アナは原稿読みに特化した能力があって、夜のニュースをきっちり読める。『ニュースウオッチ9』のMCをやっていた時(2011~2014年)は、なんて完璧なアナウンス力だろうと感心して見ていました。東京五輪で銀メダルを取った空手の清水希容選手のように、すべての型が正確で美しい。

テリー:すでにベテランの域ですが、僕は井上アナはこれからもっと大きくなっていくと思います。彼女は一見、控えめですが、これからその顔に陰や切なさが加わって味わい深くなるはずです。今後ますます視聴者が高齢化していくなかで、大学を出て2年目くらいのキャピキャピした女子アナが出てくると、「なんで彼女みたいな子がいきなり使われるの?」と反感を覚える人が増えるはず。そうなると、実力も経験もある井上アナがより一層視聴者に求められるようになる。

永島:共演して感じたのは「引き立てる力」です。井上アナは冗談を言いながらも脱線しすぎることはなく、時間を計算しながら目配せし、ゲストを引き立たせたうえで大切なことはきちんと伝えていました。そうした総合力はすごかった。また、テレビで見ていると、自ら取材して自分の言葉で伝えるスタイルを確立しています。ただ伝えるだけではないジャーナリズム精神も感じる。

生島:現在、井上アナは政治家などが集う『日曜討論』の司会をしていますが、まさに適役ですよね。「井上アナがいるから出演します」という政治家もいるでしょう。「彼女のインタビューなら受ける」と逆指名されることもあるかもしれない。

永島:彼女は非常に真面目な方ですが、堅物ではないところも魅力です。子供が大好きでアナウンサーにならなかったら学校の先生になりたかったそうです。先ほどの桑子アナの例じゃないけど、もし教師になっていたら、映画『二十四の瞳』で高峰秀子さんが演じたヒロインのように美しく素敵な先生になっていたでしょうね。

【プロフィール】
テリー伊藤(テリー・いとう)/1949年生まれ。演出家。日本大学経済学部卒業後、テレビ番組制作会社『IVSテレビ制作』に入社。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)、『ねるとん紅鯨団』(フジテレビ系)などのヒット番組を手掛けた。『出禁の男テリー伊藤伝』(イースト・プレス)が発売中。

生島ヒロシ(いくしま・ひろし)/1950年生まれ。アナウンサー。1976年TBS入社後、ラジオ番組を振り出しに様々な番組で活躍。1989年に独立しTBSラジオ『生島ヒロシのおはよう定食・一直線』など多数出演。

永島敏行(ながしま・としゆき)/1956年生まれ。俳優。1977年に映画『ドカベン』でデビュー。1978年には映画『サード』、『事件』、『帰らざる日々』で第2回日本アカデミー賞主演男優賞を受賞。『産地発!たべもの一直線』では井上アナと司会を務めた。

※週刊ポスト2021年9月17・24日号

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン