生徒への信頼を表現する言葉
「生徒を信じる」。これは学園ドラマでよく登場するセリフだ。
「ただし、現実社会で『お前を信じる』と先生が単に言っても、生徒は『ほんとか?』と逆に疑ってしまいます。そこに態度が伴わないと生徒は信頼してくれません。その点、ヤンキーに対峙する先生たちは体を張って生徒の味方をし、『どんなことがあっても自分は生徒を守る』と、時には自分が職を失う覚悟で校長や教頭などに反発します。
自分のことよりも生徒のことが優先。それが見ている側に、『こんな先生がいたらいいのに』と思わせる理由でしょうか」
ただ、ドラマでもいきなり生徒が先生を信じるのではなく、回を重ねるごとにその信頼関係が強まっていく。
「『ごくせん』(日本テレビ系)で、仲間由紀恵さん(41才)演じるヤンクミこと、山口久美子先生が、『お前らのことは信じる』と最初の方で言っても信じてもらえず、ことごとく生徒から裏切られるのですが、回を重ねるごとに信頼関係が生まれます。
これは、現実の学校でも変わりません。同じことを4月に言うのと9月に言うのでは生徒の聞く耳が違います。教師も生徒も人間ですから、徐々に時間をかけて信頼関係が生まれていくんです」
取材・文/廉屋友美乃
※女性セブン2021年10月14日号