大徹に押し出される板井(1986年。時事通信フォト)
国技館で引退相撲を行ない、廃業していった板井氏だが、相撲協会についてこんな話をしていた。
「もちろん私も悪かったのだが、残念だったのは理事会だ。人の一生を左右する大事な話がこの程度の議論で決まるのかと思うと腹が立った。一般社会ではとうてい通用しそうもないことがまかり通ってしまう。そのうえ理事長の意向だけで、他の理事は右にならえという体質も問題だ。これが財団法人(=当時)日本相撲協会の最高決定機関の紛れもない実態なのである」
その後、板井氏は外国特派員協会で「証拠はこの私です」の名言で大相撲の八百長を告発した。襲名を巡る白鵬の騒動は、板井氏以来のことなのである。