芸能

『モヤさま』も なぜ土日朝に人気ロケ番組のスピンオフが進出?

ショックを受けているさまぁ~ずの大竹と三村(写真/時事通信社)

『モヤさま』が土曜朝に進出!(写真/時事通信社)

 今、テレビ業界では「土日朝」の動きに注目が集まっている。人気ロケ番組のスピンオフが相次いで進出しているのだ。その背景について、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 16日(土)、朝5時30分から『あさモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京系)がスタートしました。この番組は『モヤモヤさまぁ~ず2』(土曜23時~)のスピンオフ企画。つまり土曜は5時30分~と23時~の2回、『モヤさま』を楽しめることになります。

 さらに、さかのぼること半年前の今年4月、『バナナマンの早起きせっかくグルメ!!』(TBS系)がスタートしました。こちらは日曜の朝6時~放送されている番組で、『バナナマンのせっかくグルメ!!』のスピンオフ。やはり、日曜は6時~と20時~の2回、『せっかくグルメ』を楽しめることになっています。

 土日という休日の朝になぜ各局のロケ番組が進出し、1日2回放送という異例の放送編成になっているのでしょうか。

朝番組ならではのメリットがズラリ

 最初に挙げておきたいのは、朝も夜と同様に視聴者が食事をする時間帯であること。

ロケ番組の中心はグルメであり、放送時間はちょうど視聴者の朝食にあたるタイミング。それは「美味しいグルメを観てお腹を空かせてみなさんに最高の朝ごはんを食べてもらう番組」という『早起きせっかくグルメ』のコンセプトからもうかがえます。

 また、「夜よりも朝のほうがフィットする町、店、食、モノ、人がある」ことも、朝のロケ番組が増える理由の1つ。『あさモヤ』は「本編とは違う街を歩く」ことを明言していますし、1日2回放送で飽きられる不安より、別のものを見せられる期待のほうが大きいのでしょう。

 夜の時間帯ではチャレンジできない企画を気軽に試せるのも朝の強み。すでに放送されている『早起きせっかくグルメ』では、「写真で空腹!せっかくフォトグルメ」「美味しい朝ごはんの食べ方をバナナマンに教えて」「せっかく宿の朝ごはん」などの朝限定企画を放送していますし、MCの設楽統さんも「この番組は新企画だらけ」と語っています。

 一方、『あさモヤ』を手がける伊藤隆行プロデューサーも、「起きたときにあの空気感でやっているのは、もしかしたら面白いのでは。『あの枠(朝の時間帯)で遊ぶ』っていうのは、制作者としてけっこうワクワクすることではあります」などのコメントを発表していました。

 さらにもう1つ、民放各局の動きとして挙げておかなければいけないのは、「番組のブランドを有効活用しよう」という姿勢。『モヤさま』は2007年のスタートから15年目、『せっかくグルメ』は2015年スタートから7年目と視聴者の認知度が高い番組だけに、自局の看板として前面に押し出していくことはビジネスとして当然でしょう。

 ネットコンテンツとの争いに勝つために「自局のブランドをどう生かしていくか」は各局の課題であり、収録の効率化、セットの有効活用などのメリットもあるため、今後も増えていくかもしれません。

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン