今年の10連敗は亀井善行が死球を受けて登録抹消にはなったが、それ以外に主力の離脱はない。先発投手陣もローテーションを崩さずに回っている。
「ケガ人が続出しているわけでもなく、メンバーは変わっていない。むしろ、コロナで複数の選手が離脱した春先よりも戦力は充実している。それなのに、連敗が続いて立て直せない。責任は首脳陣にあると言われても仕方ないし、原監督の神通力がなくなったのかもしれません。
先発を中4、5日で回してリリーフ陣への負担がさらに大きくなったし、このローテーションで上手く行ってないのに頑なに変えない。その割には、中田翔の起用にはこだわる。負けが込んでいる状況だから、起爆剤に使うのもわかりますけど、5番や6番を打てる状態ではない。打率1割5分の選手に中軸を任せるべきなのか。中田加入の影響で出番の減ったウィーラーがハッスルプレーやファインプレーでチームを鼓舞し、孤軍奮闘している姿を見るとやるせないものがあります。原監督は中田と心中するつもりなのでしょうか」
残り試合が少ないとはいえ、4位・広島とは3ゲーム差まで追い詰められてきた。
「もちろんクライマックスシリーズ進出に向けて、圧倒的に巨人が有利なのは変わりありません。ただ、AクラスとBクラスが大きく分かれていた今シーズン、最終盤になって巨人と広島の勝敗ラインが比較されること自体が恥ずかしい。
原監督は一昨年から2連覇を果たしていますし、Aクラスに入れば留任でしょう。しかし万が一、Bクラスに落ちてクライマックスシリーズ進出を逃せば、電撃辞任は十分あり得ると思います。いずれにしても、コーチ陣の入れ替えは避けられないでしょう」
過去には、2008年に最大13ゲーム差から巨人に逆転優勝を許した阪神・岡田彰布監督がフロントの慰留を断って辞任。巨人の高橋由伸・前監督は2018年、3位に入ったものの3年連続V逸の責任を取っている。同年、阪神の金本知憲監督は最下位に沈み、契約年数を残して辞めている。残り4試合の結果次第では、原監督の去就も予断を許さない状況になってきた。