高市早苗総理、爆誕!?(時事通信フォト)
これまでは安倍氏との権力闘争に全力を傾けることができた岸田首相だが、参院選を前に安倍―高市の“岸田降ろし”に連動して小石河が反岸田で動けば、腹背に敵を受けることになる。岸田VS安倍の権力闘争の最終場面では、この第3勢力の動きが鍵を握ることになる。
ポイントは自民党内の権力バランスが総裁選当時と完全に変わっていることだ。
「小石河連合を数の力で打ち破った3Aトリオのうち甘利氏は失脚、大宏池会構想の提唱者の麻生太郎氏は岸田首相を支持しており、いまや3A体制は崩壊して敵味方に割れている。そこに岸田降ろしが起きたとき、菅氏や河野氏らが岸田首相側につくとは考えられない」(同前)
反主流派のキーマンの菅氏にとって一番の政敵は政治手腕を全く評価していない岸田首相だ。3Aは自分を政権から引きずり降ろした敵ではあるが、もともと麻生氏や甘利氏とは肌が合わなかったのに対して、安倍氏は自分を官房長官、首相へと引き立ててくれた恩人でもある。
3A体制が崩壊したことで、今度は安倍氏と菅氏が“敵の敵は味方”と手を組めば、まさかの来年6月政変、高市総理誕生のウルトラCもありうる。
※週刊ポスト2021年11月19・26日号