もう一冊が素晴しい。私がラジオで和田誠の事を喋ったらすぐにできあがったばかりの本を送ってくれたナゾの「Mうらじゅん事務所」と「B藝春秋」とで二刀流で働いているという人にお礼。『だいありぃ 和田誠の日記1953~1956』(文藝春秋)。私も近くなので行こうとした都立千歳高校時代の17歳から19歳(多摩美大)までのギッシリ書かれた日記。
ひとの日記をのぞくというのはドキドキするものだがこれは例の文字とイラストで読みやすい。ほとんど毎日下北沢オデヲン座などで洋画を見ている記録。たまにのり平芝居や文楽、圓生の落語を公開録音できいてるのが嬉しい。青春の記。
イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2021年11月19・26日号