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香港で4例目の外国特派員へのビザ発給拒否 約半数のメディアが撤退検討

中国政府の影響も?

ビザ発給拒否が影響するとみられる

 香港では昨年6月に香港国家安全維持法が施行されて以来、日増しにジャーナリズム環境が悪化。中国政府寄りの内容が増えるなど、報道の自由が失われようとしている。また、海外の報道機関への締め付けも強まっており、11月に入って、英誌「エコノミスト」の香港特派員への就労ビザの発給が拒否され、事実上の追放処分となっている。ビザ発給が拒否されたのは、これで4例目。このため、外国人ジャーナリストの半数近くが香港からの撤退を検討していることが分かっている。米紙「ニューヨーク・タイムズ」が報じた。

 香港では、同法施行前は「中立的で、客観的な報道に定評がある」とされたラジオテレビ香港(RTHK)の放送局長に今年2月、報道経験がない公務員の李百全・前政務主任が就任。それ以来、社会問題を議論する週刊座談会など6つの番組が放送中止となった。

 その中の1つ、時事番組「Pulse」は台湾の世界保健機関(WHO)への加入をテーマにした番組を最後に突然打ち切られた。RTHKの記者は「中国政府から激しく叱責され、李局長が番組の打ち切りを決めたという話だ」と同紙に語っている。

 短期間のうちに、6つもの番組が放送中止になるのは93年間の歴史を誇るRTHKでも初めてのことだ。

 これ以前に、香港政府はRTHKの番組づくりなどを検証した報告書をまとめ、「編集管理に欠陥があり、報道が『国家に対する理解を深める』などの指針に沿っているか点検する仕組みがない」などと批判していた。このため、RTHK内部では「もう報道の自由がないRTHKにいても意味がない」などとの声が高まっており、職員の集団辞職も起きているという。

 香港では今年の6月24日、香港の代表的な民主派メディアである「リンゴ日報」が休刊に追い込まれ、創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏や同紙幹部が逮捕、投獄されている。

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