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『じゃない方の彼女』で本領発揮 主演・濱田岳の卓越した“表情”

(時事通信フォト)

不倫夫のコミカルさと哀愁を好演(時事通信フォト)

 不倫をテーマにした連続コメディドラマ『じゃない方の彼女』(月曜夜11時6分〜、テレビ東京系)で、主演を務める俳優・濱田岳の演技が話題だ。これまでも演技力に定評があることで知られてきた彼は、新作主演ドラマで新たな魅力を発揮している。人気の秘訣を探った。

『じゃない方の彼女』は、どこにでもいる普通の人生を送ってきた大学教員の主人公・小谷雅也(濱田岳)が、妻・麗(小西真奈美)がいながら女子大生・野々山怜子(山下美月)との不倫に手を染めていく三角関係をコメディタッチで描いたドラマ。

 企画・原作は『あなたの番です』(日本テレビ系)や『漂着者』(テレビ朝日系)をはじめ多数の話題作を手がけてきた秋元康氏が担当。不倫というシリアスなテーマを題材としつつ、「○○じゃない方」という視点を持ち込むことで、視聴者の笑いを誘う作品に仕上げている。

 中でも、主人公を演じる濱田岳に注目が集まっている。11月16日に放送された第6話では、不倫相手と“一線”を超える展開を見事な演技で披露した。視聴者からは「憎めない」「ハラハラドキドキする」「やっぱり実力あるなあ」といった声が相次いで寄せられている。

 濱田岳はドラマの中でどんな魅力を発揮しているのか。『じゃない方の彼女』をレビューし続けているエンタメ系ライター・あまのさき氏は「ともすれば“クズ男”になりかねない不倫夫役を愛嬌ある存在に昇華している」と濱田岳を称賛する。

「特筆すべきはその表情。運命の相手かもしれない教え子の怜子(山下美月)と出会い、様々な偶然が重なって距離が縮まっていく過程の戸惑いとまんざらでもなさそうな様子は秀逸です。

 印象に残っているのは、第1話、大学構内のエレベーターでのシーン。雅也の時計に怜子のカーディガンが引っかかってしまったときの、混乱と惚けの真ん中にあるような表情は絶妙でした。その後、雅也だけを乗せたエレベーターが急上昇したことから、無事に怜子に心を奪われたものと解釈できるのですが、それでもだらしなくもいやらしくもならないのは濱田さんだからこそといえるでしょう。

 また、第3話で怜子と成り行き上、一夜を共にしてしまったあとのおどおどとした様子には、『何やってんだよ!』と突っ込みつつも、もはやかわいらしさすら感じてしまうほど。仮に自分の旦那が知らぬ女性と……ということがあったとしても、あの段階では未遂でしたし、こんなにも動揺していたことを知れば許せてしまうかもしれません。濱田さんが演じる雅也には、“クズ男”とは少し違う愛嬌がたしかに見え隠れしています」(あまのさき氏)

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