現在、学習院大学の2年生(写真/宮内庁提供)
結婚相手はデリケート
「結婚のことも含めて、いろいろ将来のことも話し合う機会というものがあるかと思います」
今年2月、天皇陛下は61才の誕生日会見でそう話された。宮内庁関係者が言う。
「結婚はこれから考える、とも受け止められる内容でしたが、一方で女性皇族の出会いの場は限られる。すぐに結婚するわけではないにしても、成人を迎えられる前からお相手選びに動き出していないならば、それは遅いといえます」
事実、清子さんのお相手の黒田慶樹さんは、兄である秋篠宮さまの同級生だった。そう考えると、すでに愛子さまの周囲にいる男性が、将来の結婚相手の可能性もあるわけだ。だが、そこでもまた、眞子さんの結婚問題がまとわりつく。
「女性皇族は結婚すれば一般人になるとはいえ、お相手の素性や家族については、これまで以上にデリケートになるでしょう。ただでさえ、天皇家のお嬢さまと宮家のお嬢さまの間には大きな差がありますから」(別の皇室記者)
成人を迎えられるだけに、「ご結婚」ばかりに目が行きがちだが、陛下の先のおことばの「いろいろ将来のこと」について、愛子さまは折に触れてご両親と直接お話になってきたようだ。
「成人の行事についても、日程だけでなく、ご自身がお召しになるドレスのデザインや、ティアラのリメークについても、お考えを反映されたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
現在、学習院大学2年生の愛子さまは、あくまで本分は学業にある。一方、大学の長期休暇期間などには、成年皇族として公務にお出ましになる機会も増えてくるだろう。
「天皇皇后両陛下のなさりようを、愛子さまは間近で見てこられました。その上で、皇族としてどのように国民と触れ合うべきか、愛子さまなりの公務へ取り組む姿勢をお持ちのようです。陛下が“話し合う”と明言された通り、愛子さまが自らの将来について直談判される機会も当然あるはずです」(前出・宮内庁関係者)
これからの皇族の公務の在り方は、皇族の減少問題とは切り離せない。現行の「男子だけが結婚後も皇室に残る」というルールのままで何も策を講じなければ、愛子さまの世代では、「皇族は悠仁さまただ1人」ということも起こり得る。当然、公務は大幅に減らさざるを得ない。
「女性宮家の創設や、官邸内で議論されているという皇女制度の創設や旧宮家の男系男子の皇籍復帰、さらには女性天皇や女系天皇の実現など、いずれも皇族の減少への対応策です。そして、その多くは愛子さまの将来を決定的に左右するので、いずれも愛子さまのご結婚までに議論を決着させる必要があります。愛子さまの成人というタイミングは、それらの対応策の議論を、否応なく加速させることになるのです」(前出・皇室ジャーナリスト)
宮内庁内部では、愛子さまへの期待は日に日に高まっているという。
「天皇皇后両陛下としての初めての海外訪問先はイギリスになる見込みです。愛子さまもご一緒されれば令和流の皇室外交、国際親善の扉を開けられることになります」(別の宮内庁関係者)
女性皇族を巡る複雑な環境のなかで、愛子さまは成人を迎えられる。それでも、泰然自若の陛下の背中から学び、追いかけられている愛子さまは、成年皇族の務めを立派に果たされていくだろう。
※女性セブン2021年12月9日号
愛子さまへの「待望論」もある(9月6日、東京・千代田区=撮影/JMPA)
愛犬をお連れになる愛子さま(19才時。宮内庁提供)
成年皇族としての第一歩を踏み出される(撮影/JMPA)