ライフ

健康長寿には血液改善を キュウリ、レタス、スイカ、切り干し大根が効果的

長寿の人たちの血液にはどんな特徴が?(イメージ)

長寿の人たちの血液にはどんな特徴が?(イメージ)

 長生きする人と長生きしない人は、一体どこが違うのか──この問いをめぐって、これまで様々な研究がなされてきた。高齢社会の到来とともに長寿の謎が少しずつ解き明かされるなか、慶應義塾大学医学部教授らが「血液」に関する画期的な発見をした。

 大規模な長寿研究をしている慶應義塾大学医学部・百寿総合研究センターの新井康通教授らは、10月に「100歳以上の高齢者の血液」をテーマとして学会で発表。その研究によると、血液検査の項目である「NT-proBNP」と「アルブミン」が高齢者の寿命を決める要素になっているとみられるという。

 NT-proBNPは、心臓に負担がかかった際に分泌される“BNP前駆体ホルモン”がもととなる物質で、心臓の機能が低下している人ほどNT-proBNPの数値が高くなる傾向にある。

「アルブミン」は、タンパク質の一種で、栄養状態がわかるもの。基準値(単位・g/dl)は各種機関によって異なるが、概ね4以上だと正常値で、3.5以下は低栄養状態の異常値とされる。

 健康長寿を実現するために、我々は今回の研究をどのように活かせばいいだろうか。まず行ないたいのが血液チェックだ。

 多くの中高年患者を診てきたAIC八重洲クリニック循環器内科科長で医学博士の手塚大介医師が解説する。

「NT-proBNPは心不全が疑われるケースで診断の入り口として検査されることが多く、一般の健康診断の項目にはない場合もありますが、事前に病院に伝えれば数値を出してもらえます。特に急な息切れや下腿のむくみが気になるといった場合はNT-proBNPが上昇している可能性があるので、病院で検査してほしい。

 アルブミンは基本的な血液検査の一項目で、一般の健康診断で測定されます。人間ドックの検査結果を見れば、記載されているはずです」

 現時点で2つの数値が悪くても過度な心配はいらない。食事や生活習慣次第で、数値は改善させることができるからだ。手塚医師が語る。

「NT-proBNPの数値改善に効果的なのが、キュウリやレタスです。NT-proBNPは塩分の摂り過ぎなど血圧が上がることで上昇しますが、これらの野菜には塩分の排出作用を持つカリウムを多く含みます。カリウムは水溶性なので茹でたり煮たりせず、生の野菜を食べると効率的に摂取できます」

 ほかにもカリウムを豊富に含むスイカや切り干し大根なども効果的だという。

「NT-proBNPの数値は心肺機能に密接に関係しているので、軽めのジョギングやウォーキングをするのも良いでしょう」(手塚医師)

関連キーワード

関連記事

トピックス

多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
麻薬密売容疑でマグダレナ・サドロ被告(30)が逮捕された(「ラブ・アイランド」HPより)
ドバイ拠点・麻薬カルテルの美しすぎるブレイン“バービー”に有罪判決、総額103億円のコカイン密売事件「マトリックス作戦」の攻防《英国史上最大の麻薬事件》
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一(50)。地元でもショックの声が──
《地元にも波紋》「デビュー前はそこの公園で不良仲間とよくだべってたよ」国分太一の知られざる “ヤンチャなTOKIO前夜” 同級生も落胆「アイツだけは不祥事起こさないと…」 【無期限活動停止を発表】
NEWSポストセブン
政治学者の君塚直隆氏(本人提供)
政治学者・君塚直隆氏が考える皇位継承問題「北欧のような“国民の強い希望”があれば小室圭さん騒動は起きなかった」 欧州ではすでに当たり前の“絶対的長子相続制”
週刊ポスト
TOKIOの国分太一(右/時事通信フォトより)
《あだ名はジャニーズの風紀委員》無期限活動休止・国分太一の“イジリ系素顔”「しっかりしている分、怒ると“ネチネチ系”で…」 “セクハラに該当”との情報も
NEWSポストセブン
月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』主演の中井貴一と小泉今日子
今春最大の話題作『最後から二番目の恋』最終話で見届けたい3つの着地点 “続・続・続編”の可能性は? 
NEWSポストセブン
『ザ!鉄腕!DASH!!』降板が決まったTOKIOの国分太一
《どうなる“新宿DASH”》「春先から見かけない」「撮影の頻度が激減して…」国分太一の名物コーナーのロケ現場に起きていた“異変”【鉄腕DASHを降板】
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン