秋リーグ後、新キャプテンに就任した3年生の出口諒(21)が語る。
「今年は足の速い選手が多いので、足を使った攻撃パターンを増やしたいと指導者とも話したのですが、それを選手に伝えるのが難しいんです。みんな頭がいいから、納得しないと賛同してくれない。だからミーティングの時には、状況別での作戦成功割合を示した計15枚のデータ資料を作って配布し、得点期待値がどれだけ上がるか小数点単位で説明しました。数字に基づいた方針にしか従いたくないのは、基本的に僕も同じですから。
来シーズンの目標は、ずばり『優勝』です。僕が1年生の時の秋、史上初の4位になって心が震えた。今年はプロ注目の水口もいる。野球で私学を打ち負かして、京大の歴史を変えるヒーローになりたいです」
学問と野球。天才集団たちの「真の二刀流」が完成される日は来るか。
※週刊ポスト2021年12月17日号