11月11日、東洋館でタップ、漫才、替え歌と変幻自在のネタで爆笑を呼んだ2人。こぼんは直前まで何のネタをやるか知らないという

11月11日、東洋館でタップ、漫才、替え歌と変幻自在のネタで爆笑を呼んだ2人。こぼんは直前まで何のネタをやるか知らないという

〈『お笑いスタ誕』も火付け役の一つとなり、漫才ブームが到来。ツービートやB&Bとともに、おぼん・こぼんはその最前線に立った〉

おぼん:収入も随分増えましたね。次の年、それまでと同じように適当に確定申告したら、税務署が飛んできて、追徴金を何百万円も払いました(笑)。

こぼん:舞台に出ると、ネタができないぐらいキャーキャー歓声が飛んできた。

おぼん:モテたな。入れ食い状態です。何を言わすの(笑)。でも、『渚のミステリーギャル』というレコードを出した時はしんどかった。キャンペーンで一晩に4、5軒回らないといけない。1曲歌って帰ろうとすると、「待てよ」と怒られる。

こぼん:店が勝手に「おぼん・こぼんショー」と銘打っていて。

おぼん:1万5000円ぐらいでパーティー券を売ってた。全然聞かされてない。

こぼん:だから、40~50分ステージをやらなきゃいけなかった。キャンペーン屋って怖いと思いましたね。

〈芸能界の酸いも甘いも体験した2人は今年、結成57年目を迎えた。電撃的な和解から4か月経ち、不仲の再燃も心配される〉

こぼん:まあ、(仲は)普通ですよ。

おぼん:ビジネスパートナーですから。2人とも漫才や歌、踊りというショービジネスが好き。たぶん、目的が同じなんですよ。

こぼん:長続きの秘訣はわからないけど、同じ道をずっと歩いて気付くと57年経っていたという感じです。

〈いがみ合っても、振り返れば奴がいた──。光も影も共有してきた2人の絆は簡単には切れそうもない〉

【プロフィール】
おぼん・こぼん/おぼん(右)1949年生まれ。こぼん(左)1948年生まれ。ともに大阪府出身で同級生。大阪福島商業高校在学中の1965年にコンビ結成。12月13日、14日、17日に東京・浅草の東洋館に出演。

撮影/本誌・藤岡雅樹 取材・文/岡野誠

※週刊ポスト2021年12月10日号

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