カメラにポーズを決める田澤廉選手(右)と鈴木芽吹選手。ケガが心配された鈴木選手も、無事登録メンバー(16人)入りを果たした
新年の風物詩・箱根駅伝は、補欠選手を含めたエントリー(選手登録)が確定し、勝敗予想や各校のエースの戦力に注目が集まっている。同じキャンパスでともに学生生活を送る大学新聞部の学生記者たちが足で稼いだとっておきの情報をもとに、有力校の秘密に迫った──。
名門復活で箱根連覇を目指す
2年連続での学生駅伝2冠に挑む駒沢大。全日本では鈴木芽吹選手と好調の唐沢拓海選手(2年)を欠きながら勝ち切った力は本物か
昨季、駒沢大は13年ぶりに箱根を制し、学生駅伝2冠を達成、名門復活をアピールした。今季も全日本大学駅伝を連覇するなど、総合力で頭ひとつ抜けていると評判だ。
チームの中心は5月の日本選手権1万mでともに27分台をマークし、それぞれ日本人学生歴代2、3位に入る好記録を残した田澤廉(3年)と鈴木芽吹(2年)だ。駒澤大学スポーツ新聞「コマスポ」の陸上班からはこんな声が聞こえてくる。
「田澤選手という絶対エースがいるのが強みです。ただ、全日本と出雲をケガで欠場した鈴木選手が箱根で戻って来られるかどうか」(黒岩美彩紀記者・3年)
「取材の際は緊張しますが、駒大の選手はみんな本当に礼儀正しくて……。同じ学生とはいえ、凄すぎて会話は敬語になっちゃいます」(清水呼春記者・2年)
カギを握るのは2年生だ。
「花尾恭輔選手は、駅伝での好走が続いていて、アンカーを務めた全日本でも青学大に競り勝つ勝負強さが光った。安定感はいちばん」(小野美早紀記者・3年)
序盤に出遅れた全日本では安原太陽(2年)の5人抜きが勢いをつけた。駒が揃えば、大本命に間違いない。
日本人学生ナンバーワンとの呼び声も高いエースの田澤廉選手と、「男だろっ!」と選手に檄を飛ばすことでも有名な大八木弘明監督(写真/共同通信社)