芸能

美川憲一ほか紅白「落選歌手」が「あの人だけは出してよ!」

豪華衣装対決は紅白の名物だった(事務所提供)

豪華衣装対決は紅白の名物だった(事務所提供)

 年末恒例のNHK「紅白歌合戦」には、その華やかな舞台の裏で、大物歌手の出演・落選の悲喜が交錯する。今年は五木ひろしが落選したことが話題になったが、これまでも多くのアーティストが栄光のステージを静かに去った。「週刊ポスト」(12月20日発売号)では、そうした落選歌手たちの「私はこうして乗り越えた」証言を集めているが、一方で、“落選の先輩”たちは、「あの人には出続けてもらいたい」というエールも送っていた。

 26回出場の記録を持つ美川憲一は、デビュー4年目の1968年に初出場を果たすが、1975年から1990年まで空白期間があった。1991年にカムバックを果たし、そこから19年連続出場して、小林幸子との豪華衣装対決などで番組を盛り上げたが、2010年に落選して今日に至る。「週刊ポスト」では、名物となっていた衣装バトルも「潮時になっていた」と淡々と振り返ったが、むしろその後の“盟友”の落選には未練があるとも語っていた。

「2016年にアッコ(和田アキ子)が落選したじゃない? あれは残念だった。だって39回よ。なんで40回まで出してあげないのよ。そういう配慮はないのかしらと思いました。私に今後、紅白の可能性があるかどうかはわからないけど、番組はどんどん若年化しちゃってるじゃない。これには少し物申したいところはあるの。やっぱり紅白はすべての年齢層の人たちが楽しめる番組なの。いっそ、その年のヒット曲を集めるというのはやめにして、前半は若手、後半は昭和のヒット曲を振り返る番組にしたらいいんじゃないかしら」

 和田は落選当時、紅組最多出場記録を更新していた。それだけに、節目の40回目を前に落選したことは物議を醸し、和田自身、「毎日泣いた」「今回は観たくない」とショックを隠し切れなかった。紅白あわせた最多出場記録は1位が北島三郎の51回、2位が五木ひろしの50回だが、いずれも「大台」を達成してから舞台を去っている。この二人が紅白を卒業したことを残念がるのは、自身も20回出場している鳥羽一郎だ。

「私にとって紅白は、子供の頃に北島三郎さんの歌を聴いて胸を打たれ、歌への強烈な憧れそのものでした。しかし、まさか自分がその歌い手を目指せるとは思っておらず、中学を卒業して漁師になって、夢は夢として心にそっと持ち続けていました。だから、高校を卒業した弟(山川豊)が上京して歌手デビューを目指していると聞いた時には、その夢がなにか現実味を帯びたようで居ても立っても居られず、船を下りて後を追って上京したんです。デビューは豊が1年早かったけど、紅白出場は私のほうが先だった。ただただうれしかったですよ。

弟・山川豊との「兄弟船」共演も果たした鳥羽一郎(事務所提供)

弟・山川豊との「兄弟船」共演も果たした鳥羽一郎(事務所提供)

 今年は五木さんが出なくなったことがショックだったね。がっかりしましたよ。北島さんも若い世代に譲ると言って出なくなったけど、やっぱりあの二人は出ないとダメだよ。北島さんの歌で舞う紙吹雪なんてさ、年末に見る桜吹雪のようだよね。個人的には、若い者に譲るとか勇退とか言わず、何歳でも目指すべき大舞台だと思っています」

 その北島の弟子である山本譲二も14回出場しており、その間、何度も落選、復活を繰り返している。大物の落選をどう見ていたのだろうか。

関連記事

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト