外部と遮断するバブル方式で、競技場でも防護服を着て作業(時事通信フォト)

外部と遮断するバブル方式で、競技場でも防護服を着て作業(時事通信フォト)

「武漢がロックダウンを終えた直後の経済水準は、前年比7割程度を維持できた。一方、その時期にアメリカでは感染が急拡大。アメリカの失敗を見て、自分たちのやり方の正しさを確信したのでしょう」(同前)

 2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)を経験していたことも大きいと言う。

「SARS以降、パンデミックが起きた場合の対策を想定し、法整備を整えた。強力なロックダウンは独裁国家だからというより、SARSの教訓を生かしている面が大きいと言えます。また、コロナとの戦いを『人民戦争』と位置づけたことにより、非常事態という意識を強く印象付けました」(同前)

(後編につづく)

【プロフィール】
西谷格(にしたに・ただす)/1981年、神奈川県生まれ。早稲田大学社会科学部卒。地方新聞の記者を経て、フリーランスとして活動。2009年に上海に移住、2015年まで現地から中国の現状をレポート。主な著書に『ルポ 中国「潜入バイト」日記』『ルポ デジタルチャイナ体験記』など。

※週刊ポスト2022年2月4日号

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