国内

揺らぐ自公連立 その裏で岸田首相の政敵・菅氏と創価学会とのパイプ復活

菅義偉氏が持つ公明党・創価学会とのパイプとは?(時事通信フォト)

菅義偉氏が持つ公明党・創価学会とのパイプとは?(時事通信フォト)

 自民党と公明党の連立が大きく揺らぎ始めた。公明党の山口那津男・代表が2月6日放送のBSテレ東の報道番組で、夏の参院選での自公選挙協力について、「(自民党に)相互推薦をお願いしたが、現にない以上、自力で勝てるようにやらざるを得ない」と岸田自民に“最後通牒”を突きつけたのだ。

 支持母体の創価学会も足並みを揃えている。創価学会は1月27日に国政選挙や地方選挙の方針を決める中央社会協議会を開催し、選挙の支援方針は「人物本位」で選び、「今後より一層、党派を問わず見極める」ことを申し合わせたことが報じられた。これからは自民党以外の候補者を支援することもあり得るという大きな方針転換だ。

学会の政治担当が“現場復帰”

 さる2月5日、朝日新聞に小さな訂正記事が掲載された。

〈4日付総合4面「『相互推薦』自公あつれき」の記事で、創価学会の「佐藤浩元副会長」とあるのは「佐藤浩副会長」の誤りでした。佐藤氏は昨年学会職員を定年で退いた後も、引き続き副会長を務めています。確認が不十分でした〉

 創価学会に朝日新聞が掲載した訂正文について聞くと、「事実と違うため指摘しました」(広報室)と回答。佐藤氏が現在も「副会長」という肩書きを持っていることに対しては「法人職員の退職と組織役職は無関係です」と答えた。

 佐藤氏といえば、創価学会の政治担当責任者として安倍晋三・菅義偉両政権に太いパイプを持っていたことで知られる。特に菅氏とは官房長官時代から政治懸案があると水面下で交渉にあたったとされる人物だ。安保法制などタカ派路線の安倍政権時代に「平和と福祉」を掲げる公明党・創価学会との関係がうまくいっていたのは、「菅・佐藤の“ホットライン”で事前に入念にすりあわせしていたからだ」(官邸関係者)と言われる。

 だが最近、佐藤氏の引退説が流れていた。『宗教問題』編集長の小川寛大氏が語る。

「佐藤氏が昨年2月に学会本部職員を定年退職したとき、引退との見方が流れた。公明党の遠山清彦・前代議士(貸金業法違反で起訴)がコロナ禍の銀座通いを批判されて議員辞職したタイミングだったため、学会の政治担当としてケジメをつけたのではないかと見られたわけです。だから朝日も『元』副会長と勘違いしたのでしょう」

関連キーワード

関連記事

トピックス

タレントでミュージシャンの桑野信義(HPより)
《体重58キロに激減も…》桑野信義が大腸がん乗り越え、スリムな“イケオジ”に変貌 本人が明かしていた現在の生活
NEWSポストセブン
総裁選の”大本命”と呼び声高い小泉進次郎氏(44)
《“坊ちゃん刈り”写真も》小泉進次郎と20年以上の親交、地元・横須賀の理容店店主が語った総裁選出馬への本音「周りのおだてすぎもよくない」「進ちゃんは総理にはまだ若い」
NEWSポストセブン
濱田淑恵容疑者の様々な犯罪が明るみに
《2人の信者が入水自殺》「こいつも死んでました」「やばいな、宇宙の名場面!」占い師・濱田淑恵被告(63)と信者たちが笑いはしゃぐ“衝撃音声”【共謀した女性信者2人の公判】
NEWSポストセブン
雅子さまの定番コーデをチェック(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《“定番コーデ”をチェック》雅子さまと紀子さまのファッションはどこが違うのか? 帽子やジャケット、色選びにみるおふたりの“こだわり”
NEWSポストセブン
ハロウィーンの2024年10月31日、封鎖された東京・歌舞伎町の広場(時事通信フォト)
《閉鎖しても何も解決しない》本家のトー横が縮小する中、全国各地に”ミニトー横”が出現 「追い出しても集まる」が繰り返されている現実 
NEWSポストセブン
「慰霊の旅」で長崎県を訪問された天皇ご一家(2025年9月、長崎県。撮影/JMPA) 
《「慰霊の旅」を締めくくる》天皇皇后両陛下と愛子さま、長崎をご訪問 愛子さまに引き継がれていく、両陛下の平和への思い 
女性セブン
おぎやはぎ・矢作兼と石橋貴明(インスタグラムより)
《7キロくらい痩せた》石橋貴明の“病状”を明かした「おぎやはぎ」矢作兼の意図、後輩芸人が気を揉む恒例「誕生日会」開催
NEWSポストセブン
イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
「一体何があったんだ…」米倉涼子、相次ぐイベント出演“ドタキャン”に業界関係者が困惑
NEWSポストセブン
エドワード王子夫妻を出迎えられた天皇皇后両陛下(2025年9月19日、写真/AFLO)
《エドワード王子夫妻をお出迎え》皇后雅子さまが「白」で天皇陛下とリンクコーデ 異素材を組み合わせて“メリハリ”を演出
NEWSポストセブン
「LUNA SEA」のドラマー・真矢、妻の元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《大腸がんと脳腫瘍公表》「痩せた…」「顔認証でスマホを開くのも大変みたい」LUNA SEA真矢の実兄が明かした“病状”と元モー娘。妻・石黒彩からの“気丈な言葉”
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン