それだけ糖分の過剰摂取には注意を払う必要があるわけだ。
「『病的な部分が加わった老化』は、病的な部分を改善することで防ぐことができます。そのためには体の5つの要素のどの部分が、どんな原因で老化しているのかを知ることが大切です」(同前)
アンチエイジングというと“若返り”を求めるイメージが強いが、米井教授は「本当の目的は健康寿命を延ばすことにある」と言う。
「遺伝子は年齢を重ねると働きが鈍くなる。配電盤のスイッチのようにオン・オフがあり、例えばたんぱく質を作る遺伝子や細胞分裂に関する遺伝子は、高齢になるとオフになってしまう。逆に高齢になると冬場の乾燥でかゆみを感じやすくなるなど、高齢になってオンになるスイッチもある。自分の体や健康に気を配り、“老化スイッチ”をオフの状態にしておくことがアンチエイジングにつながるのです」
(後編につづく)
※週刊ポスト2022年3月11日号