「琳さんの将来に期待している」
「母もわかってくれて、何も気まずいことはなかった」
昨年10月、琳はネットメディアの取材にこう答え、決別宣言後も蓮舫氏との間に確執はなかったと語っている。しかし実はこの間に彼は大きな決断を下していた。自民党関係者が語る。
「昨年5月、琳さんは自民党の大物フィクサーとして知られる実業家の糸山英太郎氏(79才)と養子縁組をして、本名も齊藤琳から糸山琳に変わったのです。糸山氏が経営する湘南工科大学に入学し、昨年11月末でアイドルグループから脱退。学問だけでなく政治から帝王学まであらゆることを糸山氏の下で学んでいます」
糸山氏はかつて米フォーブス誌に「総資産4000億円」と報じられた日本有数の資産家で、自身も20年近く自民党の国会議員として活動した。1996年に政界を引退してからも自民党の有力議員を支援し、東京・三田にそびえたつ地上18階・地下2階の「ザ・イトヤマタワー」にはいまも多くの政治家が出入りする。莫大な資産を背景に、日本の政界に厳然たる影響力を持ち続ける黒幕的な存在だ。
「糸山氏の政治活動の振り出しは中曽根康弘元首相の秘書を務めたことでした。中曽根先生は2019年11月、101才で亡くなる直前、糸山氏に『党勢の拡大を頼む』と言い残しているんです。もとより自民党を支援してきた糸山氏は、中曽根先生の言葉を重く受け止め、それ以来、保守政党の将来を担う若い才能を使命感を持って探しつづけていました」(前出・自民党関係者)
そこに現れたのが琳だった。
「もともと糸山氏のところには与野党問わず政治家の出入りが多く、相談ごとが持ちかけられることもめずらしくない。いつのことかはわかりませんが、はじめは蓮舫さんが糸山氏サイドに接触して、息子さんを紹介したと聞いています。やがて政治を勉強したいと言い始めた息子さんの真剣な姿勢を見た糸山氏は、彼に惚れ込み、自分が面倒をみてやろうとなったようです」(別の自民党関係者)
昨年4月に琳は、糸山氏が総長を務める湘南工科大学に入学した。同月4日に行われた令和3年度入学式では、新入生を代表して琳が日本語と英語を駆使して宣誓を行った。
「入学式の後には、定番の白いジャケット姿の蓮舫さんと糸山総長が壇上で特別講義を行い、新入生とにこやかに質疑応答をしていました。保守のフィクサーである糸山さんとリベラルの旗手である蓮舫さんの組み合わせは意外でしたが、入学式で宣誓したのが蓮舫さんの息子さんだとは気づきませんでした」(新入生の保護者の1人)