蓮舫氏は昨年3月20日に行われた同大学の学位記授与式にも来賓として招かれており、糸山氏との深いつながりが垣間見える。琳が糸山氏と急転直下の養子縁組をしたのは、大学に入学してからひと月後だった。
「糸山先生の政治信条は保守本流。琳さんの母親の政党とは真逆だけど、むしろそれがいいんだと周囲に話していました。本人の考えさえしっかりしていれば、たとえ共産党の志位(和夫)委員長の息子でも、立憲民主党の枝野(幸男)さんの息子でも構わないというんです。数千億円の資産を持っていても、あの世にお金は持っていけません。ならば、志の高い若者に生きたお金を使ってほしいというのが糸山先生の考えです。
養子縁組をしたのは、法定相続人である方が相続がスムーズに行くためだと聞いています。それほど糸山先生は琳さんの将来に期待しているのでしょうね」(糸山氏の知人)
糸山氏には、10年以上前に離婚した元妻との間に長男がいる。一時は後継者として期待し、育ててきたが、2013年に会社の経営をめぐるトラブルが裁判にまで発展し、長男は子会社の社長を辞任した。
「その長男とはいまも絶縁状態とされます。糸山さんは長男を将来の後継者として育てて
きたのに、トラブルでご破算になった。元の奥さんも息子がかわいいあまり長男の味方をしたことで、夫婦は破局を迎えました。跡継ぎを失うことになった糸山さんですが、『息子に遺産が渡るくらいなら、赤の他人にあげた方がマシだ』とまで周囲に語っていました」(糸山家の関係者)
実際に養子縁組をした場合、相続はどうなるのか。真和総合法律事務所の松下真由美弁護士が解説する。
「養子縁組制度には『普通養子縁組』と『特別養子縁組』の2つがあり、前者の場合は実親と親子関係を維持したまま、新たに養親と法律上の親子になることができます。原則として満15才に達していれば親権者などの法定代理人の同意がなくても自由意思で養子縁組を行うことができ、相続に関しては実子と同じ扱いを受けることになります」
琳が糸山氏の莫大な財産を相続することは充分にありえるのだ。数千億円規模の相続が将来に想定される養子縁組を、蓮舫氏が同意しているかどうかは糸山氏の周囲もわからないというが、前出の自民党関係者はこう語る。
「もともと糸山氏のお世話になることは蓮舫さんからお願いしたこと。2人の長年の関係性を考えれば、養子縁組を蓮舫さんが把握していないことは考えにくい」