厚労省のデータから、2021年12月29日~2022年2月22日の年代ごとの重症者数や死亡者数を推計し、別掲表にまとめた

厚労省のデータから年代ごとの重症者数や死亡者数を推計しまとめた

 厚労省のデータから、2021年12月29日~2022年2月22日の年代ごとの重症者数や死亡者数を推計し、別掲表にまとめた【※】。それを見ると、重症者は70代、死亡者は80才以上が多い半面、10代の死亡者はわずかで、20~30代も死亡や重症化のリスクは極めて低い。

【※全国の重症者数の合計は毎日公表されるが、「1日に発生した重症者数」は不明。そこで重症者が完治するか死亡するまでの日数を平均7日とし、その期間中の重症者総数を7で割った数を「1日に発生した重症者数」とした。同様に年代別重症者数も公表されている自治体で算出】

「オミクロン株の場合、12~64才でワクチンを2回接種した感染者としていない感染者を比べると、中等症以上の割合に差がみられません。つまりワクチンの重症化予防効果は期待できないことが示唆されます。

 そもそもオミクロン株は感染者の中で中等症以上になる患者の割合がデルタ株に比べて数分の1で、ワクチンでの感染予防効果や二次感染予防効果も期待できないことを考え合わせると、健康な64才以下が3回目を接種するメリットは少ないと思います。

 特にほぼ重症化しない健康な20代以下の3回目接種にはメリットがほぼないと思います」(宮澤さん)

 ワクチンに重症化予防効果が期待できないことに加えて、若い世代ほど副反応というリスクが増していく。

「若年層はワクチンを打つと、心筋炎になるリスクが高齢者より大きい。若い世代にとって3回目接種はハイリスク・ノーリターンなのです。WHOも推奨していません」(宮澤さん)

 一方で3回目を接種した方がいい人もいる。

「65才以上は2回以上接種ありとなしで、感染者に占める中等症以上の割合に差があります。その年代にはワクチンの重症化予防効果があるとみられるので、3回目を接種するメリットがあります。また重症化しやすい基礎疾患のある人も接種していいでしょう」(宮澤さん)

 若さと健康から遠ざかるほど接種が必要となるようだ。

海外で流行したら接種すればいい

 では、ワクチンを打つタイミングはどうか。

 インフルエンザの場合、流行シーズンに入る前のタイミングで接種する。現在、新型コロナはピークアウトして感染者が減少しているが、そのタイミングで3回目を接種することは適切なのだろうか。

「そもそも打つ必要はありません」と指摘するのは岡田さんだ。

「第6波は収束傾向にあり、このまま緩やかに感染者が減っていくと考えられます。イスラエルの研究によれば抗体が効果を持つのはおよそ2か月で、それが過ぎると急激に効果が減っていく。日本では3回目接種の間隔が6か月か8か月かが議論されましたが、それはワクチンの供給が間に合うかどうかの話だけで、ワクチンの効果がどれほど続くのかという話とは関係ありません。感染者が減る現状で、2か月しか効果が持たないワクチンを慌てて打つ必要はないです」(岡田さん)

 考えておきたいのは、接種の適切なタイミングだ。

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