湯川さんも声を揃える。
「歌謡界もまた、戦後の復興期に入り、若者が自分のお小遣いで買える自分たちの青春にぴったりの曲を作ろうというムードがありました。そんな絶妙のタイミングで登場した彼らは、日本の男性アイドルの走りといえるでしょう」
御三家のなかでも、音楽面で最も時代の影響を受けたのが西郷さんだった。
「西郷さんは9才でプレスリー、17才でビートルズのブームを体験した年代です。特にプレスリーの大ファンで、以前プレスリーのファンクラブが主催するコンサートで歌っていただいたのですが、見事な英語で素敵な歌を聴かせてもらいました。御三家のなかでも、西郷さんはロックンロールをベースにした『リズム歌謡』を歌える唯一の歌手でした」(湯川さん)
※女性セブン2022年3月31日号