会見は14時過ぎに始まり、その映像は終了から数時間以内に公開された(写真/宮内庁提供)
長所は「どこでも寝られるところ」
そして迎えた成年会見。愛子さまは会見の間、手元の原稿に目を落とすことなく、記者一人ひとりの目を見ながら自然体でお気持ちを語られた。
「記者の目を見て話すことは『緊張を和らげるコツ』として陛下から教わったと明かされました」(前出・皇室記者)
時折挟まれるエピソードは、ユーモアにあふれていた。例えば、長所に関しては「事前にじっくりと考えてみた」と前置きしたうえで「どこでも寝られるところ」だと明かされた。また、ご両親との思い出については、海に浮かべたサーフボードに3人で座ろうとして「見事全員で落下した」とはにかまれた。
「両陛下譲りのユーモアセンスです。当初は緊張感が漂っていた会見場も、お話が進むにつれ、和やかな雰囲気へと変わっていきました」(前出・別の皇室記者)
そして会見の終盤、その場で記者から尋ねられる“ぶっつけ本番”の関連質問を迎えた。プレッシャーのかかるであろう場面で、愛子さまは堂々とされていた。
「20才になったいま両陛下にどのようなことを伝えたいか」
そう問われたとき、愛子さまは一つひとつの言葉をかみしめるように、次のようにお答えになった。
「両親にどのような言葉を伝えたいかというご質問でございますけれども、母の『生まれてきてくれてありがとう』という言葉に掛けて、私も『生んでくれてありがとう』と伝えたいと思います」
会見の様子を近くで見守られていた雅子さまは、この言葉をどのように聞かれただろうか。
「雅子さまは皇室に入られてから、長く忍苦の時間が続きました。それでも、愛子さまが、晴れの成年会見という場で『生んでくれてありがとう』と感謝の言葉を述べられたことで、これまでのすべてが報われたような思いを抱かれたことでしょう。涙もろい雅子さまのことですから、感動の涙をこぼさずにはいられなかったのではないでしょうか」(前出・皇室記者)
30分の完璧な会見を終えられた愛子さま。雅子さまは、思いがけない形で耳にした娘の言葉に、母としての幸福を感じられたことだろう。
※女性セブン2022年4月7・14日号