結果、造影剤が通っている箇所だけが現われ、血管内の狭窄がどの程度進行しているかなど高精細な画像で表示され、読影の精度を高める。
「CT検査では現在、ヨードを造影剤として使用しています。しかし、ヨード造影剤が体質的に合わない方もいますので、フォトンカウンティングCTではヨードを強調した画像撮影が可能なため量を減らせると考えられています。またヨード以外の物質を画像化することで体にやさしく、今までとは違った情報を得られる造影剤が開発される可能性もあり、新たな研究領域が広がるのでは、と期待しています」(橋本教授)
次世代CTの登場で、医療被ばく量の軽減や精度の向上が実現、なにより患者の心身の負担が少なくなるはずだ。
取材・構成/岩城レイ子 イラスト/いかわ やすとし
※週刊ポスト2022年5月20日号