新社長に就任する港浩一氏(フジテレビ提供。時事通信フォト)

新社長に就任する港浩一氏(フジテレビ提供。時事通信フォト)

 過去の例を見ても、新社長になると、前任者との違いを打ち出そうとするケースは少なくない。歴代社長の就任翌年春の改編率を見ると、亀山氏は全日帯19.8%、ゴールデン帯29.4%、プライム帯32.6%(2014年)、宮内氏は全日帯28.2%、G帯29.8%、P帯29.5%(2018年)と3割近くの番組を変えていた。

「業績が上がらないから変えるのは仕方ないとしても、コロコロと変わりすぎという印象もある。社長が1~2年で交代すれば、その度に方針が変更され、社員も付いていくのに苦労します」

 同じ時期の日本テレビを比較すると、2014年春は全日帯9.7%、G帯4.8%、P帯7.1%、2018年春は全日3.1%、G帯0.5%、P帯9.3%といずれも1桁だった。これらはドラマやミニ番組に限られており、実質的には“改編なし”だった。

 フジテレビは遠藤社長就任翌年の2020年春こそ全日帯5.7%、G帯8.6%、P帯13.6%と少ない改変で済ませたが、昨年就任した金光氏は今年春に全日22.4%、G帯18.6%、P帯23.9%と高い改編率となった。

「亀山氏は生番組をテレビの強みと考えて午後2時~3時台に『グッディ!』を据えたが、今の2時台は昼の番組を引き延ばし、3時台は元のドラマ再放送枠に戻っている。経費削減の側面もあると思いますが、社長が頻繁に交代する弊害とも捉えられかねない。新社長の港氏が来春にまた大改編を断行すれば、社員は困惑するでしょう。一方で様子見で何もしないと前任者との違いを出せない。その手腕が注目されています」

 港氏の社長就任でフジテレビはどう変わるか、あるいは変わらないのか──。

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