スポーツ

羽生結弦の今後は?“浅田真央のように”リンクやショー運営でフィギュア界に貢献も

羽生結弦選手が競技の第一線を退く(写真=dpa/時事)

羽生結弦選手が競技の第一線を退く(写真=dpa/時事)

「ぼくがこれまで(競技を)やってきたなかで、結果としては“取るべきものは取れた”と思っていますし、そこに対する評価を求めなくなったというのが、ここまで至った経緯です」

 これまでになく柔らかい表情を見せていた。7月19日、羽生結弦(27才)が都内で会見を開き「プロのアスリートとしてスケートを続けていくことを決意いたしました」と競技の第一線を退く意向を表明した。

 冒頭、「こんなしがない自分なんで、言葉遣いが悪かったり、噛んだりしても許してください」と前置きしたものの、メディアからの質問に対し、自分の気持ちを淀みなく話す様子には、決意の強さが表れていた。そして、彼自身が会見中に「引退っていう言葉は好きじゃない……」と漏らしたように、決してフィギュアスケートから退くわけではないという強い意思も伝わってきた。

 これまで自身の進退について明言を避けていたが、第一線から退くことを決意した時期についてはこう明かした。

「平昌五輪後からずっと引退を……。試合が終わるごとにいろいろ考えて」
「最終決断は北京五輪後」

 この4年間は常に引退と続行の葛藤を抱える日々を送っていたことがうかがえた。

 北京五輪が終わってから5か月、7月1日には2022~2023年の新シーズンが始まったばかりだ。

「羽生選手は北京後もこれまで“むしろ現役続行”と受け取れる発言をしていたので、関係者やファンはこのまま彼がこれからの4年間も走り続ける覚悟なのだと喜んでいた矢先のことでした」(フィギュアスケート関係者)

 6月18日に放送されたスポーツニュース番組『S-PARK』(フジテレビ系)では、インタビューにこう答えた。

「4A(4回転半ジャンプ)に向けては日々挑戦していきたいなっていう気持ちは強くあります。絶対降りたいなって思ってますね。もちろん皆さんが見ている前で」

 しかし、いま振り返れば、羽生は「競技会で」とは一言も言っていない。アイスショーの舞台でも、4Aへの挑戦は続けられるのだ。なぜ羽生の意志表示はこのタイミングになったのか。別のフィギュアスケート関係者は「羽生選手は本当はもっと早い時期に引退表明するはずだった」と語る。

「本来なら、次のGPシリーズのアサイン(出場選手の割り振り)が6月末から遅くとも7月上旬には正式発表されるはずだった。その発表があれば、彼がどの大会にも出ないことが世界中に伝わるので、それを受けて引退会見を行う予定だったのです。しかし、ISU(国際スケート連盟)の都合でアサイン発表が遅れたため、競技引退の発表がズレてしまった」(別のフィギュアスケート関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト