国内

存在感増す“隠れ菅派” 安倍派、茂木派など主要4派で派閥分裂のトリガーに

菅派はどう動くのか(時事通信フォト)

各派閥内から“菅派”が動き出すか(時事通信フォト)

 岸田文雄政権の誕生以来、鳴りを潜めていた菅義偉・前首相の存在感が高まっている。世論ではワクチン接種や携帯料金値下げといった菅政権の政策が再評価されており、安倍晋三・元首相が凶弾に倒れたことを受けて、自民党内はもとより国民の間でも、「安倍元首相の改革の遺志を継ぐのは岸田氏ではなく菅氏」という声も増えている。

 岸田首相もそうした菅氏への復活待望論を牽制してか、「副総理」に起用して懐に取り込もうとする懐柔案が浮上している。もっとも、菅氏に脅威を感じているのは岸田首相だけではない。岸田氏を支持してきた大派閥では、派内にいる“菅派”の存在に神経を尖らせている。ベテラン政治ジャーナリストが指摘する。

「もっとも分かりやすいのは麻生派です。麻生太郎氏は盟友の安倍氏を失い、今後、急速に影響力を失っていく可能性がある。そうなると、もともと菅氏が立ち上げる勉強会に参加の意欲を示していた河野太郎氏が派閥を飛び出そうとした場合、それを止める求心力すら保てなくなるかもしれません。

 同じく勉強会の中心となる予定の武田良太氏を抱える二階派の場合は、二階俊博氏自身が菅氏を支援する立場ですが、それはあくまで二階氏自身が主導して菅グループと同盟関係を築く前提でした。ところが、このまま菅氏の存在感が増していくと、二階氏よりも、菅氏に目をかけられている武田氏が派閥のイニシアチブを握る方向に進みかねない。ことによっては菅グループに派閥ごと吸収合併という議論すら起きるかもしれません。二階氏としては当面、派閥を維持し続けたいでしょうから、方向性をめぐって派内対立が起きる危険性があります」

関連記事

トピックス

異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
広島・広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
大谷翔平&真美子さん、イチロー&弓子さん、賀来賢人&榮倉奈々、反町隆史&松嶋菜々子…“しあわせな結婚”を実現した理想の有名人夫婦
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《過激すぎる》イギリス公共放送が制作した金髪美女インフルエンサー(26)の密着番組、スポンサーが異例の抗議「自社製品と関連づけられたくない」 
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《交通事故で骨折と顔の左側の歯が挫滅》重傷負ったタレントの大東めぐみ「レギュラーやCM失い仕事ほぼゼロに」後遺症で15年間運転できず
NEWSポストセブン
ポータブルトイレの大切さを発信するYoutuber・わさびちゃん
「そもそもトイレの話がタブー過ぎる」Youtuberわさびちゃんが「トイレ動画」を公開しまくるようになったきっかけ「芸人で恥ずかしいこともないし、夫に提案」
NEWSポストセブン
1990年代、多くの人気バラエティ番組で活躍していたタレント・大東めぐみさん
《事務所が猛反対もプロ野球選手と電撃結婚》元バラドルの大東めぐみ、人気絶頂で東京から大阪へ移住した理由「『最近はテレビに出ないね』とよく言われるのですが…全然平気」
NEWSポストセブン
全国で車中泊をしているわさびちゃん夫婦。夫は元お笑い芸人のピーチキス・けん。
YouTuber・わさびちゃんが「トイレ動画」でバズるまでの紆余曲折「芸人時代に“女”を求められたり、男性芸人から嫉妬されたり…」
NEWSポストセブン
悠仁さまに関心を寄せるのは日本人だけではない(時事通信フォト)
〈悠仁親王の直接の先輩が質問に何でも答えます!〉中国SNSに現れた“筑波大の先輩”名乗る中国人留学生が「投稿全削除」のワケ《中国で炎上》
週刊ポスト
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《借金で10年間消息不明の息子も》ビッグダディが明かす“4男5女と三つ子”の子供たちの現在「メイドカフェ店員」「コンビニ店長」「3児の母」番組終了から12年
NEWSポストセブン
女児盗撮の疑いで逮捕の小瀬村史也容疑者(37)。新たに”わいせつ行為”の余罪が明らかになった
「よくタブレットで子どもを撮っていた」不同意わいせつ行為で再逮捕の小瀬村史也容疑者が“盗撮し放題だったワケ” 保護者は「『(被害者は)わからない』の一点張りで…」
NEWSポストセブン
成年式を控える悠仁さまと第1子を出産したばかりの眞子さん(写真・右/JMPA)
眞子さん、悠仁さまの成年式を欠席か いまなお秋篠宮家との断絶は根深く、連絡を取るのは佳子さまのみ “晴れの日に水を差す事態”への懸念も
女性セブン