国内

高市早苗氏の“入閣に不満”投稿は政調会長ポストを奪った萩生田光一氏の「統一教会問題」を痛烈意識か

初入閣したものの、Twitterでの反応が自民党内でも物議を醸している(時事通信フォト)

初入閣したものの、Twitterでの反応が自民党内でも物議を醸している(時事通信フォト)

 高市早苗・経済安全保障担当相が8月14日夜、自身のツイッターに投稿した「入閣への不満」が物議を醸している。

「組閣前夜に岸田(文雄)総理から入閣要請のお電話を頂いた時には、優秀な小林鷹之大臣の留任をお願いするとともに、21年前の掲載誌についても報告を致しました。翌日は入閣の変更が無かったことに戸惑い、今も辛い気持ちで一杯です」と投稿し、自身の入閣に不満を漏らした。

 高市氏は今回の内閣改造・党役員人事で自民党政調会長からスライドし、経済安保担当相に就任。記者会見で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連の「世界日報」が発行する月刊誌に対談が掲載されていたことを認めた。

 この投稿について、「旧統一教会との関係についての反省や小林前大臣への同情もあるだろうが、それよりも今回の改造人事への不満が露呈しているのではないか」とベテラン政治ジャーナリストは見る。

「高市氏は、政調会長という党3役の重要ポストから、人事権のない特命大臣に“格下げ”されたことに不満を抱いていた。前大臣からの引き継ぎ式を中止し、内閣府職員へのあいさつ式も欠席したのもそのせいではないかと言われています。今回の投稿も、岸田総理に対する当てつけという側面があることは否めません」

 今回の投稿の裏には、自身に代わって政調会長となった萩生田光一・前経産相に対する痛烈なメッセージも潜んでいるといられている。

「亡くなった安倍晋三・元総理の政治理念を最も強く引き継いでいると自負する高市氏にとって、現在、安倍派の後継候補と目される萩生田氏に政調会長を奪われたことは相当に悔しかったことでしょう。萩生田氏は旧統一教会系のイベントに登壇したり、旧統一教会の関連団体に会費を払っていたことが明らかになっている。その萩生田氏が政調会長に抜擢されたことへの不満が投稿に表われているのではないでしょうか。

 高市氏のツイッターでは、旧統一教会系の月刊誌のことは認めつつ、『旧統一教会との接点の有無については、アンケートも多数届いており、政調会長在任中から徹底的に調べていました』『選挙応援無し。行事出席無し。金銭のやり取り無し。祝電も当事務所が手配した記録は無しでした』と自身は関係がなかったことをアピールしています。

 要するに、『自分は萩生田氏と違って潔白だ』ということでしょう。いわば“肉を切らせて骨を断つ”戦法で、旧統一教会問題で党に揺さぶりをかけたわけです」

 爆弾投稿は自民党内にどんな波紋を広げるのか。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン