渡部容疑者の割り印から真剣さが窺える
この関係者が話す「ある日」とは吉羽、渡部両容疑者らの間で生じた金銭トラブルを指すという。今回の逮捕に至ったきっかけは、渡部容疑者が2021年2月頃に「吉羽市議に1億数千万円を盗まれた」と福岡県警に相談したことだった。金銭をめぐって、何らかの仲違いがあったと思われる。
金の切れ目が縁の切れ目、とはよく言われるが、この2人にとっても例外ではなかったようだ。この関係者はある時、吉羽容疑者から「渡部はこんなもの作っていたんですよ」と4枚の紙を渡される。それが冒頭の〈宣誓書 兼 念書〉だった。
記載されていた内容から見ると2人は交際関係だったことが窺えるが、〈3. 覚悟をもって、途中で辞退すること無く、共に生活をし、共に生活を支える〉〈15. 吉羽美華の子供に対し、実子同様に扱い、心身・健康・生活を守り愛情を持つ〉〈26. 2020年以前の渡部秀規の個人財産及び資産に関して、双方協議の上、財産を分割する〉など、2人が婚姻関係にあることが前提となったような約束も見受けられる。
この宣誓書は効力が2020年7月24日をもって発動すると記載されている。宣誓書は契約書とは異なり法的拘束力はないが、契約書のように渡部容疑者の割り印が確認できることから作成者である渡部容疑者の本気度が窺える。
前出の関係者は「吉羽は渡部と交際していたかどうかは明言していなかったが、少なくとも婚姻関係ではなかったはず」と前置きしてこう語る。
「渡部が吉羽にアプローチをかけていたのは間違いないと思います。吉羽は“美しすぎる市議”と呼ばれていた通り、目を惹くルックスで多くの男性からモテていた。この誓約書を作ったと見られる2020年7月はちょうど2人で私の知人にWAMの融資を持ちかけていた頃ですので、関係もよかったのでしょう。吉羽も2人で一緒にホテルで食事をしていたと言っていました。しかし、金銭トラブルで関係が悪化し、仲違いし、逮捕に至ったのでしょう」
この宣誓書には〈21. 2020年より、共同の仕事に関しての財産を渡部秀規は吉羽美華に託し〉とある。「共同の仕事」が何を指しているのかは当人たちのみぞ知るが、約束は守られなかったようだ。
プロポーズのような文言が並ぶ
「財産を10億にする」との記述も
警察の捜査が及ぶことは覚悟していたのだろうか
特殊で重責ある仕事・業務とは
あんなに一緒だったのに
吉羽容疑者のサインはない
渡部容疑者