ドライブレコーダー売り場。狙われやすい車ほどつけたほうがよい(イメージ、時事通信フォト)

ドライブレコーダー売り場。狙われやすい車ほどつけたほうがよい(イメージ、時事通信フォト)

 ピンクの軽自動車の運転席で身を屈めるように背中を丸めて運転している男が、現役の暴力団幹部だとは考えもしなかったのだろう。

 出先で簡単な用事を済ませるため、女友達の軽自動車を借りたらしい。

幅寄せされて睨まれても、あおってくるヤツらと目を合わせてはいけない

「軽だといくらアクセルを踏んだって、スピードが出るわけじゃない。車線は変更せず、そのまま運転するしかないだろう」と幹部が言えば、元組員も「それしかないですね」という。

「幅寄せしてきた時にガン飛ばされたが、目が合わないようまっすぐ前を見てた」という幹部に、「危ないヤツほど目を合わせてはいけないってことですよ」と、元組員が解説する。

「何度か軽く頭を下げる感じで謝るフリをしてやった。その先の出口で降りるつもりだったからな。高速を出てすぐに車を止めて、そのまま警察に通報し、車の特徴は詳しく説明した。やられたらやり返さないと」

 元組員は頷きながら「捕まるといいんですよ、そういうヤツは。で、ドラレコは?」と聞いた。

「ついてなかったんだ。小さい車ほどつけないとダメだ。なめられやすいからな」

 車を女友達に返して、すぐに一緒にドライブレコーダーを買いに行ってつけてやったという。高速道路に入ってから次の出口までの短い距離の間にあおられ、車のナンバーが地元のナンバーだったので、また標的にされないか心配になったのだ。

「あおり運転するようなヤツらは、何度でも繰り返すから要注意だ。もしあおられて、幅寄せされて睨まれても、経験上、あおってくるヤツらと目を合わせてはいけない。チラッと見ただけで睨まれたと思い込み、ますますあおってくる。厄介なヤツらだ」

“経験上”という言葉に元組員も深く頷いた。暴力団幹部でも厄介だというあおり運転。もし運悪く遭遇してしまっても、厄介なヤツらであることを肝に銘じておくべきだ。

あおり運転防止の啓蒙活動も行われている。あおり運転撲滅に向けて大阪府警が作った動画の一場面。[大阪府警提供](時事通信フォト)

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