国内

【鈴木エイト氏が追跡3000日】旧統一教会と関係していた国会議員168人名簿

3000日以上にわたって、議員と教団との関係を調査し、取材してきたジャーナリスト・鈴木エイト氏

3000日以上にわたって、議員と教団との関係を調査し、取材してきたジャーナリスト・鈴木エイト氏

 自民党がようやく旧統一教会との関係をアンケート調査するというが、あまりに遅く、そして手ぬるい。9月26日に新刊『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』を上梓するジャーナリスト・鈴木エイト氏は約9年間、3000日以上にわたって、議員と教団との関係を調査し、取材してきた。鈴木氏が「旧統一教会関連団体と関係があった現職国会議員168人リスト」を一挙公開する。

 * * *
 安倍晋三・元首相の銃撃事件以来、国民は自民党政治家のウソと誤魔化しのオンパレードを見せられてきた。

「これまで一切の関係を持っていない」

 茂木敏充・幹事長が党と旧統一教会との関係をそう全面否定したかと思うと、同教団との接点が明らかになった議員たちは口々に、

「教団の関連団体とは全く知らなかった」

 そんな白々しい言い逃れを繰り返した。

 さらに岸田文雄・首相は2回も教団との“絶縁”を宣言し、それでも党内の旧統一教会“汚染”が続々発覚して批判がやまないと見ると、「個々人の活動については、それぞれの議員が適切に説明を行なっていく」という方針を撤回して党所属の全議員に教団との関係をアンケート調査して結果を公表すると言い出した。

 それで国民の批判をかわせると考えているなら大間違いだ。鈴木氏はこう言う。

「アンケート調査は単なるガス抜きで、『やってますよ』というポーズに過ぎない。自己申告では教団と本当に深い関係を持っていた議員、バーター取引をしていた議員、教団の体制保護に寄与していた議員たちが正直に名乗り出るとは思えません。本気で調査するつもりなら、外部の人間を入れない限り無理だと思います」

 鈴木氏は同教団が宗教団体であることを巧妙に隠して信者に引き込む“偽装勧誘”を行なっていることを知り、それをきっかけに1人で勧誘を阻止する活動を始めた。2002年のことだ。その後、カルト問題をわかりやすく解説するサイト『やや日刊カルト新聞』の主筆として学生や若者が勧誘されないように旧統一教会問題を取り上げてきた。

 安倍氏の銃撃事件後、旧統一教会の献金集めの実態や被害がクローズアップされると、各メディアは同教団と接点がある政治家を一斉に報じているが、鈴木氏は第2次安倍政権発足後の2013年以降、教団と自民党の関係に着目し、政治家に教団の危険性を指摘して警鐘を鳴らしてきた。

 だが、政治家たちの多くは耳を貸そうとしなかった。

「私はこの間、統一教会と議員の関係を調べ、それを個々の議員に直接取材したり、事務所に書面を送って確認するなどしてきました。それらの議員は、『統一教会とは知らなかった』とは言えないはずです。少なくとも、私の取材の時点で統一教会の関連団体であると知ったわけですから。そうした団体とその後も付き合いがあれば、その議員は明らかに統一教会と知りながら確信犯的に付き合いを継続していたことになります」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗「アラフォーでも美ボディ」スタートさせていた“第2の人生”…最中で起きた波紋
NEWSポストセブン
音楽業界の頂点に君臨し続けるマドンナ(Instagramより)
〈やっと60代に見えたよ〉マドンナ(67)の“驚愕の激変”にファンが思わず安堵… 賛否を呼んだ“還暦越えの透け透けドレス”からの変化
NEWSポストセブン
石破茂・首相の退陣を求めているのは誰か(時事通信フォト)
自民党内で広がる“石破おろし”の陰で暗躍する旧安倍派4人衆 大臣手形をバラ撒いて多数派工作、次期政権の“入閣リスト”も流れる事態に
週刊ポスト
1999年、夏の甲子園に出場した芸人・とにかく明るい安村(公式HPより)
【私と甲子園】1999年夏出場のとにかく明るい安村 雪が降りしきる母校のグラウンドで練習に明け暮れた日々「甲子園を目指すためだけに高校に通った」 
女性セブン
クマ外傷の専門書が出版された(画像はgetty image、右は中永氏提供)
《クマは鋭い爪と強い腕力で顔をえぐる》専門家が明かすクマ被害のあまりに壮絶な医療現場「顔面中央部を上唇にかけて剥ぎ取られ、鼻がとれた状態」
NEWSポストセブン
小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
ジャーナリストの西谷格氏が新疆ウイグル自治区の様子をレポート(本人撮影)
《新疆ウイグル自治区潜入ルポ》現地の人が徹底的に避ける「強制収容所」の話題 ある女性は「夫は5年前に『学習するところ』に連れて行かれ亡くなりました」
週刊ポスト
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト